噛み砕かず、自己判断で「割る」のは平気?
薬を割るのも、噛み砕くのと同様の影響が出ると考えられます。そのため、自己判断で薬を割るのもNGです。 処方薬で医師から「半分に割って飲むように」と説明された場合は、半分に割っても影響のない薬なので問題ありません。 また薬局で半分にしてくれたり、自分で半分にしたりすることもあるかと思いますが、半分で飲む指示があるのであれば、その指示に従ってください。 さらに処方薬のなかには、錠剤の薬を粉砕するケースもあります。この場合も粉砕することで影響がない薬なので、指示通りに飲むようにしましょう。心配な点があれば、医師や薬剤師に相談してください。
「チュアブル錠」は噛み砕いて服用する薬
ここまでは、「薬は噛み砕かないように」と解説してきましたが、なかには噛み砕いていい「チュアブル錠」という薬もあります。 このチュアブル錠は、噛み砕いて、唾液で溶かして飲むことを前提に作られている薬です。 1回量が多い薬や錠剤自体が大きい薬では、チュアブル錠として作られていることがあり、子どもでも飲みやすいように甘い味がついていることが多くなっています。
逆に、チュアブル錠を噛み砕かずに飲み込んでしまうと、薬の吸収に影響したり、効果が得られなかったりする可能性もあるので、本来の服用方法を守ることが大切です。 噛み砕かずにそのまま飲み込んでしまった場合でも、影響がほとんどない薬もあるので、分からない点などあれば薬剤師に相談するようにしてください。
処方薬は飲み方を自己判断しない!
錠剤などの薬は、作る段階で様々な工夫がなされています。それぞれの目的に合わせて作られた薬は、それぞれ本来の服用方法を守ることが大切です。 錠剤が飲みにくい場合は、粉やシロップ、カプセルなどのタイプに変更できる場合もありますので、飲みにくいなどの心配があれば、医師や薬剤師に相談するようにしましょう。
文:けん@薬局薬剤師