睡眠時や運動中など、突然足がつる経験は、みなさんあると思います。筋肉がギュッとしめつけられるような辛い痛みで、動くことも難しいですよね。急な「足のつり」を鎮める&予防するストレッチを、理学療法士が紹介します。

 

「足のつり」はどうして起こる?

 

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足がつった時は筋肉が過剰に縮んだ状態となっており、直後の対処法は「ストレッチ」が有効です。症状を落ち着かせるために、伸ばす必要があるからです。 では、なぜ筋肉が過剰に縮んでしまうのでしょうか? それには筋肉に備わっている、〝損傷を防ぐためのセンサー〟が関係しているといわれています。 そのセンサーは「筋紡錘

(きんぼうすい)」と「腱紡錘(けんぼうすい)」といいます。 筋紡錘:筋肉が伸びすぎたときに、切れてしまわないよう「縮め」という指令を出す

腱紡錘:筋肉が縮みすぎたときに、腱が切れてしまわないよう「緩め」という指令を出す

 

通常、筋肉はこの二つのセンサーが、うまくバランスを取り合って働いています。しかし、なんらかの異常でセンサーの働きが悪くなると、筋肉は過剰に縮んでしまうことがあるのです。 これこそが、「足がつった」ときの筋肉の状態といわれています。ですが明確な原因は、はっきりとは解明されていません。以下のようなことが原因といわれています。 ●筋肉の疲労


●水分不足


●ミネラルなどの栄養不足


●血行不良

 

そのため足つりを予防するためには、生活において次のことに気をつけると良いでしょう。

 

水分をしっかりと摂る

運動前や睡眠前に、しっかりと水分を摂るようにしましょう。緑茶やコーヒーなど、利尿作用のあるものではなく、ミネラルウォーターやスポーツドリンクの方が望ましいです。

 

ミネラル豊富な食材を摂取する

カルシウム、マグネシウム、カリウムといったミネラルが豊富な食材を摂取しましょう。特にマグネシウムは足つりに効果的ですので、豆腐、海藻類、ナッツ、ほうれん草などを摂取すると良いでしょう。

 

足を冷やさないようにする

足が冷えると血流が悪くなり、足つりの原因となります。厚手の靴下やタイツなどを活用して冷やさないようにしましょう。