今年の8月に第3子を出産した私。

 

経験値としての育児スキルは上がっていると多少の自負はあるものの、3人育児は未知の世界。

 

実際、赤ちゃんが生まれて自宅に戻ってくると、想像通り、大変なのは赤ちゃんのお世話そのもの以上に、上の子どもたち2人のケアでした。小学校に入学したばかりの息子と保育園に入園したばかりの娘は、ただでさえ情緒不安定。それに加えて、お母さんと離れていた寂しさ、赤ちゃん返り、兄妹ゲンカ。。。

 

産後3ヶ月経った今は、ようやく赤ちゃんの生活リズムもつき始め、3人きょうだいの毎日にもお互い慣れてきましたが、退院直後は嵐のような毎日で必死すぎて、どんなふうに過ごしてきたのか記憶がありません(笑)

 

自分の手は2本しかないのに、明らかに手が4本足りない!!ならば増やせる方法を考えよう!

 

ということで、今回、私は横浜市の産前産後ヘルパー派遣事業を利用させていただきました。

 

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母子手帳の巻末や、こんにちは赤ちゃん訪問等の案内のチラシに記載されていて、目にしてはいたものの、利用してみようと思った事はありませんでした。その理由は、費用のことよりも、心のブロックが原因だったのです。

他人を家の中に入れる勇気がない・・・

妊娠中、特に大変だったのは、

  • ゴミ集め&ゴミ出し
  • 布団のあげおろし、布団干し
  • 洗濯物を干し、ベランダに出す

といった、『重いものを持って移動する』、普段なら何てことのない家事。

 

でも、特に臨月は、重いお腹を抱えて動くだけでもひと苦労。 毎日、自分の分身がいてくれたらいいなぁ~と切実に思いながらも、

  • 散らかった部屋の中を見られるの、イヤだな・・・
  • ゴミの臭いが気になるし、我が家のゴミ事情を知られるのも抵抗が・・・
  • 自分たちが食べた食器を、ヒトサマに洗ってもらうなんて・・・

なんて、『助けてほしい気持ち』よりも、『恥ずかしさ』が勝っていました。

 

それでも、いざ臨月を迎えたら、本当に自分では何もできなくなってしまった!!

 

そこで、『お腹の赤ちゃんは、私にしか守れない。私は、私にしかできないことに集中しよう!自分じゃなくてもできることは、有り難く頼らせてもらおう!!』

 

と発想を変えて、(大げさですが)意を決して、区役所に相談したのです。

申請の概要と手続き方法は?
利用を決めたら早めの登録を!

基本は産後の利用となりますが、医師の診断書があれば、産前から利用することも可能です。私は診断書があったので、産前から利用することができました。産前20回、産後20回、計40回が上限です。

 

産後の派遣対象は、『出産後5カ月(多胎児の場合は出産後1年)未満で、日中、家事または育児を行う者が他にいないため、支援が必要な世帯』となっていますが、これ、核家族の現代社会では、ほとんどの家庭が該当するのではないでしょうか?

 

まず、受託事業者一覧の中から事業者を選び、自分で利用希望の電話をかけます。

 

しかしここでトラブルが!

 

近隣の住環境(スーパーの場所や土地勘など)を把握している方に来て欲しいと思い、自宅から近い事業者5カ所に電話するも、5カ所とも全て、予約が混み合っているため受け入れられないと、断られてしまったのです!

 

私の住んでいる地域は、少子化なんてどこの話?というくらい子育て世代が多いので、予約もすぐにいっぱいになってしまうのですね。

 

受託事業者一覧には複数の事業者が掲載されているものの、住んでいる地域が派遣対象となっている業者を絞り込んでいくと、選択する余地なく、意外と限られてしまいます。

 

上記のように迷っていた自分を悔やみつつ、自宅から遠くても、非営利法人でなくても、とにかく誰かに来てもらえれば・・・!と、ワラにもすがる思いで一般企業に問い合わせたところ、『希望日や時間にはお応えできないかもしれないけれど・・・』という条件のもと、担当してもらえる事業者が決まりました!

※申請は1事業者のみとなり、複数の事業者の申請はできません。出産後の利用は妊娠32週以降であれば事前に利用登録ができるので、早めの登録をオススメします!

 

事業者が決まったら、区役所で申請手続きをすればOK! 区役所から利用承認通知書が届き次第、すぐに派遣をお願いすることができます。

 

実際に利用してみてどうだった?
継続して同じ方に来てもらうのが安心!

利用方法や規定、費用についての詳細は各地域のホームページで確認できるので、ここでは実際にフル活用してみた感想をまとめてみますね。

 

初めてヘルパーさんが来てくれた時は、本当にドキドキ!何せ、もともとの性格が、人に頼ることが何より苦手なタイプ。素直に甘えられない性格なのです。「申し訳ないし、自分でやった方が早い」って思ってしまう・・・でも、もはや臨月。恥ずかしいとか言ってる場合ではありません。上の子たちの生活は待ったナシ!赤ちゃんを迎え入れる準備もしなくてはなりません。

 

結果・・・お願いして大正解でした!!

 

考えてみれば当然のことですが、相手はプロ。私のような、身動きの取れない人たちを何人も見ているわけです。散らかりまくりのリビングやキッチンに恐縮するも、『当然のことです!私にお任せを!ご安心ください!』と言ってもらえて、鮮やかに片付いた部屋を見た時には、冗談抜きで、泣きました(笑)。

 

週に1回~2回、1回あたりの利用時間(2時間)で私がお願いしていたのは、

 

 

2時間もあると、こんなに色々できるんだ~と感心!自分の手際の悪さを嘆くことにも(笑)ゴミ袋や掃除機の場所も、一度把握してもらえば、その後、何も言わなくても動いてくださいます。そのためにも、なるべく毎回、同じ方に継続して来てもらうのが理想。相性や、ヘルパーさんにより得意分野も違うからです。私にとっても、色々な方に家に入られるより安心でした。 結果的に私は、2人の方に来てもらい、お掃除が得意な方にはお掃除をメインに、お料理が得意な方にはお料理をメインにお願いしていました。

 

サービス内容と、気になる費用は?
キャンセルが必要な場合は3日前までに!

ヘルパーさんには、どんな家事もお願いできる、というわけではありません。日常的な家事のみに限定されるため、大がかりな掃除(浴室のカビ取りや窓拭きなど)や、ベビーベッドの組み立てなどをお願いすることはできません。

 

それでも、普段ならできることができなくなった自分のもどかしさは、十二分に解消してもらえました。

 

1回あたりの派遣は2時間以内ですが、2コマ連続してお願いすることも可能です。産前から来てもらっている場合、無事に生まれたら、産前の上限20回に利用が満たなくても、その後は産後サポートの20回が新たにカウントされます。

 

私は臨月になってから来てもらっていたので、20回(20日間)は使い切らないことが予測できたので、1日2コマ(計4時間)お願いしたりして、「この日は家事をする日!」と決めて、4時間ひたすら、家の片づけや赤ちゃんを迎え入れる準備をしていました。まさに、自分の分身がいてくれているような感覚で、家事を2倍速でこなせたので、本当に助かりました。

 

費用は、1回(2時間以内)あたり、無料〜1,500円(所得により異なる)。個人で依頼すると、通常の利用料は一時間あたり3,000円(会員になれば2,500円)。別途、入会金(30,000円)や年会費(10,000円)がかかるため、横浜市が補助してくれていることが本当にありがたかったです。

 

利用登録の際は、希望には添えない可能性を懸念されていましたが、いざ日程や時間の相談をすると、最大限、寄り添ってくださいました。民間企業だからこそサービスが良かったのかな、と、この業者さんにお願いして良かった、と結果的にはとても感謝しています。

 

自宅からは遠い会社でしたが、実際に来てくださったヘルパーさんは同じ地域の方で、スーパーの陳列棚や商品の種類についても把握してくださっていて、お買い物が頼みやすいのも助かりました。自宅から遠い会社だからと言って、登録されているヘルパーさんも遠い方だけ、とは限らないのですね。ヘルパーさんからも、通勤距離が近くて助かる、と言ってもらえました。

 

ただ1点、キャンセル料がかかることに注意!です。

 

利用予定日の3日前の17時以降にキャンセルした場合は、20回のうちの1回としてカウントされてしまいます。また、それ以降のキャンセルは、無料〜1,500円のキャンセル料が発生します。

 

『利用は無料なのに、キャンセル料で支払いが発生する』ということもあり得るので、ご利用は計画的に!お願いするのが安心ですね。

現在では、第二の母のような存在に

これまでの私は、『自分でもできることを人に頼むなんて』と思っていました。でも、逆だったんです。

 

『自分じゃなくてもできることは他の人に手伝ってもらって、自分じゃないとできないことに集中すれば、限られた時間と体力を有効活用できる』ことを実感!家事は他の人でもできるけれど、お母さんやお父さんの代わりは、絶対に、他の誰かでは代わりが効かない!!

 

このことに改めて気づいた私は、常に自分にしかできないことにフォーカスして、授乳や子どもたちとの触れ合い時間に、自分の全てを注いでいます。

 

ヘルパーさんも、大きなお腹と生まれた赤ちゃん、そして成長する姿を見続けることができるので、感慨深いそう。『好きなことをしているし、とても幸せなお仕事です』と言ってくださったときには、またまた涙してしまいました。産後はホルモンバランスの影響もあり、とにかく孤独で、大人と話がしたくなるもの。日中、大人同士の会話ができる時間は、私にとって、思いがけない心の安定にも繋がっていました。(基本、ヘルパーさんは仕事以外の話題は口にされません。私も、体調や気分に合わせて会話をしていました。)

 

『お母さん以外の女の人がおうちにいる』ことも、子どもたちには新鮮だったようで、息子は、ヘルパーさんと一緒に餃子作りを楽しんでくれたりもしました。『〇〇さんと一緒に作ったごはん、おいしいね』なんて言ってくれたりして、親子で心の拠り所のような存在になりました。

 

『案ずるより産むが安し』とは、よく言ったもの!家事サポートをお願いすることは、私にとって非常に敷居が高かったのですが、いざ体験してみると、なくてはならないほど助かるものでした。

 

海外ではシッターさんをお願いすることはごく普通なのだから、日本でもそんな風潮になればいいのにな~と思います。

 

以上、産前産後サポートをフル活用してみた、リアルなレポートでした!

 

核家族がほとんどの現代社会、互いの両親や旦那様に頼れるママ達ばかりとは限りません。

 

里帰り出産したり、旦那さまも育児休暇を取ってくれたりする環境であれば最高だけれど、なかなかできない家庭の方が多いのが現実。

 

このサポート事業は、私が住んでいる横浜市に限らず、各地域で同様のものがあるようです。

 

お住まいの地域の支援を調べて、産前産後のママの体の負担を少しでも減らしてみてくださいね。

CHANTOママライター/ささきけいこ