薬剤師が伝えたい「置き薬」の注意点
置き薬にはメリットがある反面、その手軽さに注意しなければいけない点もあります。薬剤師の視点から、注意点をご紹介しましょう。
症状にあった薬を選んでいるか?
例えば、胃が痛くなったので胃腸薬を飲むとき。痛みの原因がはっきりしていれば、それに対応する胃腸薬を飲めばよいでしょう。 しかし原因がはっきりしていない場合、飲んでいる置き薬がその症状に対応しているか分かりません。そのため「置き薬を服用するのは数日」に限定し、症状が改善しなければ病院を受診するように心がけましょう。
薬の飲み合わせは大丈夫?
置き薬では、薬の飲み合わせを自分で判断しなければいけません。飲み合わせによっては、副作用が出やすくなってしまう場合もあるため、持病や常用している薬がある方は特に注意が必要です。 この点を予防するためにも、薬の添付文書にある「してはいけないこと」や「相談すること」という項目に、しっかり確認するようにしましょう。また、あらかじめかかりつけ医に相談しておくのも良いかもしれません。
コロナ情勢に伴い見直されている「置き薬」という昔ながらのシステムですが、病院にかからずに自分で治療する「セルフメディケーション」として、今後も活躍が期待されています。 自分で管理しなければいけないので注意も必要ですが、ライフスタイルに合わせて上手に取り入れることのメリットは大きいと思います。
文:けん@薬局薬剤師