「置き薬」という言葉をご存じでしょうか? 聞いたことはあっても、利用していない人にとっては馴染みの薄い存在かもしれません。 しかし新型コロナウイルスの感染拡大により、期せずして〝昔ながらの〟置き薬に注目が集まっています。 注目が集まっている理由と、置き薬の活用法や注意点をご紹介します。

日本に古くからある「置き薬」を知っていますか?

 

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置き薬は、正式名称を「配置販売業」といいます。 一方、ドラッグストアのような店舗で薬を販売することを「店舗販売業」といいい、これらの販売方法は法律で明確に分けられているのです。 さらに配置販売業の販売方法も、法律でしっかりと定められています。まずは、その方法を確認していきましょう。

 

「置き薬」の販売方法は

「置き薬(配置販売業)」では薬を、配置販売業者から消費者があらかじめ預かります。薬の入った救急箱をそのまま渡されるイメージですね。 そして配置販売業が次に訪問した際、使用した分の料金精算がされます。さらに使用した薬も、このときに補充が行われるのです。初期費用はかからないため、費用は使用した薬の分だけとなります。 この点から考えると、ドラックストアのような店舗で購入するのと、大きな違いを感じません。 しかしドラックストアでは「自分で必要だと気づいた薬」しか買わないのに対して、置き薬では「必要かはわからないけど、ひと通りの薬が揃っている」というのが、嬉しい特徴といえるでしょう。