top

vol.28 家事分散

育児、仕事、家事、社会のこと、ママたちが普段気になっていることをCHANTOモニターに大調査!ママたちの「どうして?」を「なるほど!」に変える記事をお届けします。vol.28は「家事分散」についてです。

 

共働き家庭に向けて「CHANTO」が提案している考え方のひとつに「家事分散」があります。夫婦で家事を分け合う「家事分担」と違って、しなくてもいい家事を割り出してやめたり、外注サービスや家電など活用し、ひとり当たりの負担と家事の総量を減らす考え方です。やることを分け合いながら、無理なく暮らしにゆとりを生む方法としてママたちから注目されています。

 

今回は、この「家事分散」についてCHANTOモニターのみなさんに聞きました。

「家事にお金をかけるのは贅沢」という考え、あなたの中にもあるのでは?

まず「あなたの家庭では家事分散はできていると思いますか?」と聞きました。「できている」16%に加え、「まあまあできている」36%で、家事分散を実践している家庭は計52%という結果となっています。一方で、「できていない」11%「あまりできていない」37%と、計48%の家庭ではいまだに家事分散が浸透していないよう。

その原因はどこにあるのでしょうか?

 

「共働き家庭で家事分散が進まない原因は何だと思いますか?」について聞いたところ1位は「費用」(33票)。次いで2位「夫の協力、理解が得られない」(26票)、3位は「外部サービスを利用することへの抵抗感」(17票)という結果となりました。

 

詳しくコメントを見ていくと家事分散がすすまない原因は、主に2つあるようです。

 

まず1つは「ママの意識」。1位の「費用」については、ただ「家電やサービスの値段が高い」という意見だけでなく、「外注サービスは贅沢」「普段、家事に費用が発生していないように感じるため、なかなかその出費が目に見える形になると躊躇する」などのコメントが多く寄せられていました。家事の負担を減らすためにコストをかけることへの罪悪感を潜在的に感じていることが、ひとつのハードルになっているようです。

 

また、以前「

約9割が家事・育児サービスの利用しない金額以外の理由とは?

」という調査結果でも報告しましたが、外注サービスの利用に関しては、他人を家に入れることへの抵抗感が、日本では根強く存在するようです。

 

2つめは、2位にもある「夫の家事への協力・理解のなさ」。ただ「家事を手伝ってくれない」というだけでなく、そもそも家事の大変さをわかっていないために「家事をラクにする家電の購入を反対される」という意見もありました。こうした「夫ブロック」と呼ばれる家事分散への反対が、起きていることも垣間見えました。

 

最後に「あなたの家庭で家事分散を定着させるためにはどんなことが必要だと思いますか?」と聞いたところ1位「夫や家族の理解」24票に。次いで「分担」と「話し合い」が19票ずつという結果となっています。

家事分散の大きな障害は、夫の家事への協力・理解のなさだけでなく、自分が動けば終わる家事にお金をかけることはもったいないという私たちの潜在意識にあるようです。

 

しかし、家事労働を給与換算すると時給2500円にも及ぶというデータもあり、自ら家事をすることが相対的に見ると非効率的となっているケースもあり得ます。

 

そして何より、時間は限りがあるもの。貴重な時間をどこに使うか見極め、家族とのコミュニケーションなど今しかできないことを優先して選べる環境を整えていけたらいいですよね。

 

もちろん、ママ自身が家事をしたいという人や、自分で家事をすることが子どもへの愛情と考える人もいるはず。何に重きを置くか選択するために「家事分散」について考えてみませんか?

 

特集TOPに戻る >

取材・文/阿部祐子 イラスト/児島衣里

bottom
©️CHANTO調べ 調査期間:2019年3月5日〜2020年3月14日 調査対象:CHANTOモニター106人