思い当たる身体の不調がないのに長引く発熱…「悪い病気では?」と不安になりますよね。近年、原因不明の発熱にストレスが関係しているケースが多いことが分かってきました。ストレスによって引き起こされる「心因性発熱」について詳しく解説します。

心因性発熱ってどんな病気?

 

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「心因性発熱」とは、慢性的なストレスや疲れ、緊張などによって引き起こされる発熱のこと。 身体のどこかが悪いわけではないので、熱が続いていても血液検査や画像検査などで異常が見られることはありません。 しかし、熱が続くことによる体力の消耗やダルさは強くなっていき、その辛さを周囲から理解されずに悩んでいる方も多いのです。

 

ストレスなど精神的な不調が、どのようなメカニズムで発熱を引き起こすかは、明確には解明されていません。 しかし、ストレスによって活発に働くようになった交感神経が、「褐色脂肪」と呼ばれる特殊な脂肪組織の分解を促すことが、一因と考えられるようになっています。 「褐色脂肪」とは、人間の背骨あたりに存在する組織。分解すると熱を発し、本来は「体温調節を行うための重要な働き」を担います。 この「褐色脂肪」は交感神経の働きによって分解が促されるため、ストレスなどが続いて交感神経の過緊張状態が続くと「褐色細胞」の分解が進み、体温が上昇すると考えられているのです

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