子どもの「生理的口臭」とは
「唾液の分泌」が減少すると…
「生理的口臭」とは、その名の通り生理現象として見られる口臭のことです。これは誰にでもある臭いで、特に次のようなシーンでは口臭が強まるといえるでしょう。
●起床直後(起床時口臭)
●空腹時(飢餓口臭)
●緊張時(緊張時口臭)
これらのシーンで口臭が強くなる理由は、唾液の分泌が減少するから。 唾液が減少すると口腔内の細菌が増殖しやすくなり、口臭の原因物質である揮発性硫黄化合物(VSC)がたくさん作られてしまいます。 しかし、生理的口臭を生みだす原因となる細菌やVSCは、歯みがきをしっかり行うことで減少します。 さらによく噛んで食事をしたり、水分を積極的に補給したりといったことを心がけることで、唾液量が増加すれば、急激に口臭はおさまります
(※1)。
「口呼吸」も口臭の原因に
普段から口がぽかんと開いてしまっている「口呼吸」の子どもは、鼻ではなく口で呼吸するため、口腔内が乾燥しやすくなります。 すると、やはり細菌が繁殖しやすくなるため、口臭の原因となりやすいのです。 こういった状況に気付いた際には、鼻呼吸ができるよう、ご自宅でトレーニングをしてあげると良いでしょう。
例えば、口を閉じてガムを噛んだり、鼻で深呼吸の練習をしたり、自宅でも気軽に取り入れやすいものから始めてみてはいかがでしょうか。 さらに気になる方は、歯科医院でMFT(口腔筋機能療法)という専門のトレーニングを相談するのもおすすめです。
ただし口呼吸になっている原因が、鼻の病気である場合もあります。 その場合は、次の「病的口臭」に分類されるため、その病気に合った対策が必要となります。