バセドウ病は「自己免疫疾患」のひとつ
私たちの身体には、体内に入り込んだ細菌やウイルスなどの異物を攻撃して、排除する仕組みが備わっています。 この仕組みのことを「免疫」と呼び、風邪などを引かないためにも欠かせないシステムです。 しかし、なかには自分の体の一部を異物だと認識して、攻撃してしまう病気も存在します。 このような病気を「自己免疫疾患」と呼び、バセドウ病もそのひとつとされています。
バセドウ病の場合、甲状腺ホルモンが作られる「甲状腺ろ胞細胞」を過剰に刺激する抗体
(異物を攻撃するタンパク質)が体内で作られます。 これにより、甲状腺ホルモンの過剰分泌が引き起こされることがわかっています。 この抗体が作られる原因ははっきりしていませんが、何らかのウイルス感染、ストレス、妊娠や出産などを機に発症するケースも少なくありません。 また、遺伝も関与しているとの見解もあるため、母親や姉妹でバセドウ病を発症したことがある方は特に注意が必要です。