姑の〝鶴のひと声〟は夫婦の合意も覆す(香奈さん/29歳/介護士)

 

iStock.com/ziggy_mars

 

お互い適当な性格で、夫婦間のルール決めや深い話し合いはあまりしない私たち夫婦。でも子どもが産まれたとき、唯一長い時間をかけて話し合い、両者合意したのが「叱らない育児」でした。 ひと月に及ぶ話し合いの末「頭ごなしに叱るのではなく、話し合いで子どもと向き合い、褒めて伸ばしていこう」と、やっと2人で教育方針を決めたんです。 しかし姑は、それに異論を唱え始めました。私が子どもを叱らず、言い聞かせているところに「子どもは泣くまで叱りつけないと分からないわよ。甘やかさないの!」と叱責。 でもこれは、夫婦で決めたわが家の大切な決まり事。私たちの考え方を姑に説明しようとしたその瞬間、姑は「あなたもそう思うでしょ?」と旦那に同意を求めたんです…すると! 旦那はなんと「もちろんだよ、母さん」と即答。その速さときたら、間髪入れないどころかまさに食い気味、音速のお返事でした。それ以来、叱ったり叱らなかったりで、わが家の育児はブレブレです(泣)。

 

 

文:葛西 明