「夫が帰ってくる時間になると頭痛がする」「夫がそばにいるとイライラする」というあなたは、もしかすると「主人在宅ストレス症候群」かもしれません。「主人在宅ストレス症候群」が起こる理由と、老後に向けて今からできる対策について紹介したいと思います。

 

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「主人在宅ストレス症候群」とは?

 

「主人在宅ストレス症候群」は、精神科医である黒川順夫先生によって命名されました。年配の女性の診察で、頭痛や動機、イライラなど、心理的なストレスに関連する症状を訴える患者が多いことに気づいたのです。 さらに探ってみたところ、そのほとんどが「定年後の夫とふたりで暮らしている」という共通点が判明しました。 ひと昔前の家族の在り方では、男性は仕事で家を空ける時間が長く、妻との会話や夫婦ふたりで過ごす時間などは、ほとんどないことが多くみられました。 ところが、その世代の夫が定年退職して毎日家にいるようになると、今度は家のなかでずっと亭主関白っぷりを発揮することに。 妻にとってみれば、夫が留守の間の心安らぐ時間が失われてしまい、強いストレスを感じることになります。これが「主人在宅ストレス症候群」です。