相手の欲しいものをさっと用意…おしどり夫婦といえば「阿吽の呼吸」で、気持ちが手に取るようにわかっているように見えます。でも実は、わかっているのは「気持ち」ではなく相手の「行動のクセ」なのです。心理士が「阿吽の呼吸」の体得法を解説します。

 

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「阿吽の呼吸」ってどうやって生まれる?

 

「阿吽の呼吸」と聞くと、エスパーのように「相手の考えが手に取るようにわかる状態」を連想するかもしれません。 でも筆者から見て「阿吽の呼吸」ができているご夫婦ほど、「相手が何を考えているかはわからない」と言います。 実は、この「わからない」と思うことこそが大切。あなたは「何を考えているんだろう」と思う人を前にしたらどうしますか? おそらく相手の行動や表情などをしっかり見て、「少しでもわかろうと努力する」のではないでしょうか? 相手がなにを考えているのかわからないから、常に観察する…「阿吽の呼吸」を生み出す大切な姿勢は、まさにこれなのです。 おしどり夫婦に阿吽の呼吸が見られるのは、「相手を知ろうとした努力」や「無意識の観察」が行われた結果といえるのです。