妻の不安を解消 安心して出産・育児へ
──古谷野さんの育休取得のきっかけはなんですか?
古谷野謙太さん
私は第1子の時、会社が取れ取れというので有給を5日間取得しました。 今回は妻からのプレッシャーもありましたが(笑)、実際上の子を見ながら下の子の育児をするのは厳しいと思いました。 また、妻が1人目の育休の時に「自分の仕事について考える良い機会になった」と言っていたのが印象に残っていたので、不安はあるけれど育休をチャンスにしようという気持ちで取得を決めました。
──周りの反応はどうでしたか?
謙太さん
取得を決めていつ言おうかと思っていたところで、育休取得予定の期間の仕事の話が来たので伝えました。取得の3か月前くらいです。 ちょっと人員がきつい部署なのですが、人事から「育休は止めてはいけない」という話がもともと回っていたこともあり、「そうか。上と話すね」という冷静な反応でした。 それからは、女性が育休を取得するときと変わらず、仕事を整理していく感じでしたね。
──やはり妻のこえりさんとしては長く育休を取ってほしいという思いが強かったんですね。
こえりさん
そうですね。妊娠中から1人目が赤ちゃん返りしていたので、生まれたらこの子はどうなるんだろうと思ったし、私自身も2人の育児に対して不安がありました。 また、夫が言っていたように、私自身、1人目の育休で普段の仕事とは違う分野のマーケティングを学んだり会社員でない働き方についても考えたりして、すごく視野が広がったんです。だから夫にもぜひ取得してほしいと思いました。
──謙太さんが迷っているときには、どう働きかけたんでしょう?
こえりさん
夫はもともと家事育児をやる人だったので素養はあると思っていました。 ただ、無理やり取ってもらっても仕方ないので、自分で決めてほしい。一番ネックなのは情報が無いということだと思ったので、男性の育休に関する記事や情報を夫に送ったりしていました。
──情報がないと不安ですよね。周りにロールモデルもいないことが多いですし。まりえさんは、一将さんが長い育休取得を決めた時、どう感じましたか?
まりえさん
不安を感じる前に言い出してくれたので、すごく感謝しています。 1人目の時、実家からも遠くて友達もいない環境の中、スーパーや支援センターも行きづらい場所にあったのですごく苦労したんです。寝ない子だったので朝方まで抱っこし続けたり…。休むと言ってくれたことで、不安なく出産を迎えられました。
──子育てする人が2人いることで体力的に助かるのはもちろんですけど、精神的にも安心感がありますよね。