子育てと仕事をどう両立させるか。 これは今や、男女関係なく子どもを持つ親が抱える課題です。
少しずつ子育てに参画しやすい環境を整える企業は増えていますが、実際に働いている人、特に男性はどのように制度を使い、仕事との折り合いをつけているのでしょうか。
「
時間単位の有休取得が父親による育児を後押しする!?」では、花王人財開発部門D&I推進部の荒川さんに、フレキシブルな働き方ができる制度についてのお話をうかがいました。今回は、そうした制度を使いながら働いているという、花王のお父さん社員2人にインタビュー!
2人とも40代後半で、部下を束ねる立場。仕事をやりくりしながら家事・育児にも参画しているそうです。 制度を使っていて感じたことや周りの反応などを、聞いてみました!
「お互い無理なく働き続けるために」
──時間単位で取得できる有休などの制度を使いながら働いているとのことですが、具体的にはどのように使っているのでしょうか?
小川さん
私は妻の勤め先が半日単位でしか有休を取得できないため、子どもが熱を出したときなど、「お互い半日ずつ仕事をしよう」という時に時間単位の有給を使っています。 職場までの通勤時間もかかるので、例えば私が午前中働いて12時に会社を出てから帰宅してバトンタッチすると、妻は13時からの午後の仕事には間に合わないんです。なので、私が仕事を11時で切り上げて帰る、という形ですね。
佐々木さん
私はPTA関連の集まりや学校の面談に出席するために時間単位の有休を使うことが多いです。 また、(固定で就業開始・終了時間を2時間までずらすことができる)時差勤務の制度を使い、通常より1時間遅い9時半に出勤しています。帰りは遅くなりますが、朝は妻の出勤後に私が子どもを送り出しから家を出る、という役割分担です。 フレキシブルに、お互い無駄なく働けるので助かっています。社内の雰囲気も「お互い様」「どうぞどうぞ」という感じですね。
──うまく制度を使い、夫婦で協力されているんですね。
今は、男性が積極的に家事や育児に関わることがスタンダードになりつつある変化の時代だと感じます。お2人ははじめから家事・育児に関わろうという気持ちがあったのでしょうか?
佐々木さん
長男が生まれて、妻も自分も分からないことだらけの育児をしていく中で、だんだんとこれは分担しなければだめだな、と感じるようになりました。 妻は育休を取っていましたが復帰する前提でしたので、「お互いなるべく無理なく働き続けるにはどうすればいいか」と考えたとき、使える制度があるならば使おうと考えました。
小川さん
私は長男が生まれて3か月くらいの間、「子どもが生まれたんだから仕事を頑張らないと!」と思って仕事の方に一生懸命になってしまっていたんです。 そんな中、会社で開かれた外部講師によるパパ向けの育児講座に出席したことで考えが変わりました。「ママも子育てのプロじゃない。お世話をする回数が多いからできるようになるだけ。パパもやればできる」といった話を聞いて、「自分もやらなければ」と気付いたんです。そう思えたきっかけがあったのはすごくありがたかったですね。やり始めてからは、両立に必死でした。