処方箋なしに薬局やドラッグストアで購入できる薬「OTC医薬品」。ネット販売について是非が問われた事案を、ご存じの方も多いかと思います。その後、法改正を経てネット販売が可能になり、それに伴って「リスク区分」についても変更がありました。この「OTC医薬品」の正しい知識と選び方について解説します。
そもそもOTC医薬品とは?
医薬品は、処方箋が必要な「医療用医薬品」と、処方箋がなしで購入できる「OTC医薬品」に分類されます。 「Over the Counter」の頭文字で、薬をカウンター越しに販売する方法に由来しています。「大衆薬」「市販薬」とも呼ばれていました。 どんな医薬品にも必ず、効果とリスクがあります。病気を治したり、不快症状を和らげたりするという効果がある反面、程度の差や個人差はあるにせよ、副作用があるからです。 「医療用医薬品」であれば、医師や薬剤師が指導したり相談したりとコントロールできますが、OTC医薬品は自分で選んでの使用が前提であるため、そのリスクも自分で把握することが大切。 そのため「OTC医薬品」の製品設計は〝安全性〟を重視しています。「処方薬より効かない?」と感じることもあるかもしれませんが、これは安全性を第一に考えた結果とも言えます。