〝理想の夫〟を演じさせられて(雅紀さん/35歳/会社員)
結婚して2年が経ちます。独身の頃、妻に惚れこんでいた私は「俺と結婚して良かったと思ってもらえるようがんばるから!」とプロポーズしました。もちろんいまも、その気持ちに変わりありません。 ただ、僕の思い描いていた結婚生活は、妻とは違ったようです。結婚したことを後悔しているわけではありません。でも妻が、私に理想の夫を押しつけてくるので、不満を抱いてしまうのです。 たとえば、休みの日に家族サービスをするのは当たり前。しかも妻の誕生日には高価なプレゼントをしなければなりません。極めつけはどんなに疲れていても子どもが遊ぼうと言ってきたら、笑顔でつき合うように強要してきました もちろん、それは間違ってないんでしょうけど「私を幸せにするんでしょ、当然するわよね?」という態度についため息が出てしまいます。 おまけにママ友の前では、言われたからではなく「自分から進んでやっている」家事育児に積極的な〝理想の夫〟を演じさせられています。本当にこれがいい夫婦なのか、もうわかりません。
プロポーズで宣言した手前、何も言い返すことができない夫たち。悔しい思いをしながらも、妻たちの望みを叶えているのでしょう。でもそんなやさしさに甘えてばかりいると、いつか爆発してしまうかも。ときには、感謝の言葉を伝えたいものです。
文:芳野美穂