治療は手術が選択されることも
治療としては、鼻が詰まっていれば内服や点鼻薬、肥満があればダイエットをしたり、「CPAP(シーパップ/持続陽圧呼吸療法)」が行われるのは大人と同じです。 また子どもの場合、手術も考慮されるのが特徴的。全身麻酔下で、アデノイド切除と口蓋扁桃摘出術を行います。 アデノイドや口蓋扁桃は学童期後半で退縮するため、睡眠時無呼吸症候群も自然によくなることが考えられますが、重症の場合には成長発達の妨げとなるため、手術することも多いようです
(※1)。
また注意しないといけないのは、重症の閉塞性睡眠時無呼吸症候群でもいびきが出ないケース。日中の眠気がないことも多いので、小児では気づかれにくいことも多いのです。 子どもの場合、睡眠の状態は成長にも大きく関わってきます。いびきだけでなく、食事は食べているのに身長が伸びない、寝ているときの呼吸の仕方がおかしいなど、気になることがあればできるだけ早く、小児科や耳鼻科、睡眠科などの医療機関に相談してください。
(※1)帝京大学ちば総合医療センター 鈴木雅明「小児の睡眠時無呼吸症候群と手術適応」
参考 MSマニュアルプロフェッショナル版 小児における閉塞性睡眠時無呼吸症候群
文:木村眞樹子