千葉市の熊谷俊人市長

共働き家庭が増えるなど家族の在り方が変化する中、仕事と家庭、子育ての両立に悩む方は少なくありません。今求められている父親像はどういったものなのでしょうか。

 

今回話を聞いたのは、千葉市長の熊谷俊人さん。

小学生2人のお子さんの子育て中で、男性職員の育児休業取得を推進しているほか、普段から子育てに関わるよう男性職員に伝えているそうです。

 

子育ての経験を生かし、どのような考え方で働き方改革を進めているのか。男性が家事・育児に関わっていくために必要だと感じることは何なのか。お話を聞いてきました!

出産直後だけが子育てじゃない


家族の在り方が変化する中、父親の家庭へのかかわり方も変わってきていると感じます。熊谷市長ご自身は、どのような家庭で育ち、どのような家族像・父親像を持っていたのでしょうか。

 

熊谷市長

私の家は典型的な専業主婦家庭でした。ただ、父親も子育てには関心が強く、当時誰も持っていなかった大きな家庭用ビデオカメラを持って運動会に来てくれたり、習い事の送り迎えをしてくれたりしましたね。

そういう子煩悩で家族を大事にする父親だったことは自分の中で影響があると思います。人生において、仕事以外にも大切なものを持っていた方がいいんだな、ということは感じていました。

千葉市の熊谷俊人市長

 

父親が家族と関わることの大切さを学んだんですね。

市長は、男性がもっと継続的に育児に関わるべきだとよく発言しています。それはご自身の育児経験から来る考えですか?

 

熊谷市長

そうですね。自分がやってみて分かりましたが、子育てってすごく長期的なものです。もちろん出産直後のケアは大切ですが、保育所の送り迎えや保護者会への参加など、育児はその後もずっと続いていく。そこに継続的に関わっていくことこそ重要なんじゃないかと思います。

私自身は育休を取得していないのですが、男性首長の育休取得が話題になった時期には報道関係者などからかなり「取らないんですか」と聞かれました。もちろん育休をとることを否定はしませんし千葉市でも進めていますが、それだけで「イクメン」と捉えるような考え方はどうかな、とも感じるんです。

 

確かに、数日育休を取っただけで「イクメン」と言われると悲しいものがあります。