大人の百日咳〝問題点〟は「感染しても気づかない」こと

 

大人が百日咳にかかったときの特徴は、ズバリ「症状が軽い」ことです。 子どもの場合は激しい咳発作が生じ、重症な場合には入院が必要になることもあるほど。しかし大人では、発症してもそのような発作が起こることは少ないとされています。 微熱や鼻水などの軽度な風邪症状を伴うことも多いため、「風邪の後に咳が長引いてるな…」と、軽く考えている人も多いでしょう。 そのため受診をせず、市販の咳止めなどでやり過ごしている人も多く、適切な診断や治療を受けないうちに、自然に回復するケースも少なくありません。 しかしこの「気づかない間」に周囲、特に子どもに感染することが問題なのです。家庭内での感染拡大を防ぐためにも、百日風邪の原因と対処法を知っておきましょう。

 

「大人の百日咳が増えている」原因と対処法

 

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●感染力が強い

発症者の咳やくしゃみによって飛び散るしぶきや鼻水の中には、多くの「百日咳菌」が含まれており、それを他者が体内に取り込むことで感染します。 百日咳菌は感染力が非常に強く、家庭や職場、公共交通機関などに発症者がいると、知らず知らずの間に感染してしまうことも多々あります。 周囲で百日咳が流行している時は手洗い、マスクの着用など基本的な感染対策の徹底を心がけましょう。

 

●ワクチン効果がなくなる

日本では百日咳菌に対するワクチンは「四種混合ワクチン」として、乳幼児期の定期予防接種に定められています。 このため、かつてより百日咳にかかる子どもは少なくなったとされていますが、ワクチンの効果は永遠に続くわけではありません。 個人差はあるものの、一般的には510年ほどとされており、小学校高学年頃から発症者が増えると報告されています。

 

●感染源に自覚がない

大人の百日咳は症状が軽く、適切な検査や治療を受けずに過ごしている人も多いと考えられます。 自身が感染源となりながらも気づかずに日常生活を送っている人が多く、周囲の人に感染を拡げてしまっているケースが多いのです。 咳が12週間以上続くときは、たいしたことがないと思っても病院を受診するようにしましょう。マスクなどの咳エチケットも忘れずに!

 

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