補充するくらいなら…口呼吸で我慢(えりこさん/35歳/鉄道会社勤務)

 

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子どもたちが寝静まった週末の深夜、夫とふたりで映画を見ることになりました。まるで恋人時代のようで、ちょっと甘いムードで仲良く横に並びました。 見たのはかなり古い映画。引っ越しで捨てられた犬が、飼い主の少年を追って旅をする物語でした。健気な犬の姿に夫婦で号泣。真ん中に置いたティッシュケースに手をのばしながら、映画に没頭しました。 しばらくすると、隣から「スー、ハー」と息がもれる音がします。夫の方を見ると明らかに鼻が詰まって、口呼吸をしています。顔面は涙でぐしゃぐしゃ…それなのにティッシュに手をつけようとしません。 拭いてあげようとティッシュを取ると、それが最後の1枚。どうやらティッシュケースに、新しいものを補充するために立ち上がるのが面倒だったので、鼻をかまずに我慢していた様子。 仕方なく私が立ち上がり、新しいティッシュを補充すると、横からササッと手が伸びてきます。視線は画面から離しませんが、「ティッシュ待ち」だったのは明らか。結婚前はマメだったのにな。