■SNSで演じることでバランスを取っている(裕子さん/ 31歳/ 事務員)
SNSは私の精神安定剤のようなものです。実際の私は、夫婦二馬力で必死に働いてやっと生活できるレベル。旦那ともうまくいっていないので、旦那のことを話せと言われれば、延々と愚痴しか出てこないでしょう。
それでもSNS上では、充実した毎日を送り、旦那や子どもを愛してやまない「キラキラママ」を演じています。実際に私のママ友たちは、私のことをリア充だと思っていることでしょう。
わざわざまわりを欺いてまで、なぜ演じるのか。第三者ならきっとそう思うに違いありません。たしかに私が歩いているのは、苦しいし面倒くさい〝いばらの道〟です。それでもこれは、私が生きていくのに必要なものなんです。
現実の生活が、私の「底辺」だとするなら、SNS上の暮らしは「最上級」。足して2で割ると「普通」になるんですよね。こうでもしないと、きっと自分はつぶれてしまう…それがわかっているから、私はこれからもSNS上で演じ続けます。