■家庭訪問のマナーその1:玄関先では左上右下を意識する

最近は玄関先で軽く話して帰るスタイルの家庭訪問も増えてきています。「どうぞお上がりください。」と促しても、「玄関で失礼します。」とおっしゃる先生は多いようです。家庭訪問の目的が前述の通りなので、こういったスタイルが増えてきているのは納得できますよね。 玄関先でお話しする場合には、以下のようなことに注意するとよいでしょう。 ・できれば座布団を用意し使ってもらう


・室内から玄関扉を正面に見て、左側に座ってもらう 玄関先でお話しされる先生の場合、「立ち話で結構です。」とおっしゃる先生もいらっしゃいますが、1日に複数の家庭を回られる先生は、長時間立ちっぱなしになってしまいます。その点に配慮し、座布団を用意して座ってもらうのがよいでしょう。 また、座る位置については、日本の伝統礼法である「左上右下(さじょううげ)」が参考になります。これは、自分から見て「左側に上位の人、右側に下位の人」を位置する考え方です。つまり、ママから見て先生が左側にくるよう座ってもらうというのが基本になります。


■家庭訪問のマナーその2:リビングや床の間では上座と下座を意識する

部屋の中でお話しする場合にも、座る位置が大切になります。床の間のような和室にお通しする際には、床の間を背にする形で座ってもらうのが正式な上座の位置となります。 最近増えてきているリビングと続いたようなカジュアルな和室、もしくはリビングそのものにお通しする場合には、出入り口から遠い席へ案内するのが基本になります。 また、2人掛け以上のソファーや長椅子がある場合には、そちらが上座となります。 しかし、上座からだとキッチンが見えてしまう、先生から見た印象があまり良くないという場合には、位置を調整しても問題ないでしょう。 家庭訪問は一般的な礼儀を重んじすぎる必要はありません。上座以外にお通しするのがどうしても気になるという場合には、「下座となってしまうのですが…」と一言付け加えておけばよいでしょう。