◆モンスターペアレントと思われてしまう言動
次に、モンスターペアレントと思われてしまう言動にはどんなものが当てはまるのか事例をあげて確認しておきましょう。 ●自己中心的な言動
・担任の変更要求: 自分たちの要求が担任に受け入れられなかった場合、モンスターペアレントは最終手段として担任の変更を要求してくるようです。 ・子どもの都合で学校行事の日程変更要求: 子どもが病気になってしまったという理由で、学校行事の日程変更要求を行うモンスターペアレントがいるそうです。ご自分のこども1人のために、どれだけの生徒が迷惑をこうむってしまうかなど想像ができないようです。 ●責任転嫁的な言動
・遅刻しないように迎えを要求: 子どもが学校に間に合うように登校できないので、迎えに来てほしいと要求する親もいるようです。毎日、子どもが学校に間に合うようにサポートするのは家庭内の教育やしつけだという認識が欠けているようです。 ・学校の授業や行事で汚れた服などのクリーニングを要求: 学校の授業や行事の中で服や靴が汚れてしまうのは、学校の責任なのでクリーニングを要求してくるケースもあるようです。屋外で体育の授業などをすれば、汚れてしまうことは起こり得ることを理解することも大切でしょう。 ・朝食と夕食の要求: 昼食だけでなく、朝食と夕食も学校で用意するようにとの要求をしてくるケースもあるようです。保育所や幼稚園で支給しているケースがあるため、同じサービスを要求してくるようです。 どの言動も客観的に見ると、過剰な要求のように思えるものばかりなのではないでしょうか?
◆正しい要求とは
次に、モンスターペアレントと思われることのない「正しい要求」とはどんなものなのか探ってみることにしましょう。
正しい要求かどうかの判断基準は、自分の子どもだけでなく他の子どもにとってもプラスになる要求かどうかということになるでしょう。
先に事例として掲げた「学校行事の変更要求」でも、理由として熱中症が心配されるので7月下旬~9月下旬の屋外行事の変更要求であれば、正しい要求と言えるでしょう。
「担任の変更要求」も、もしクラス内でいじめなどが行われていて、それに対して担任教師が適切な対応をしていないなどの理由があるのであれば、現在のいじめを止めて、今後いじめが発生して他の生徒に被害が及ばないようにするための正しい要求になるでしょう。
大切なことは、その要求によって恩恵を受けるのが「自分の子どもだけであってはいけない」ということになります。
また、要求内容が道理にかなったものであるかどうかも、正しい要求かどうかを判断する基準になるでしょう。
本来は家庭で行うべき対応と学校が行うべき対応の線引きを明確にすることで、道理に合わない要求をすることを避けることができるでしょう。