年末といえば、子供にクリスマスプレゼントを用意したり、年末年始の帰省に向けて準備したり、お正月の親戚の集まりでお年玉を用意したりと、イベントが盛りだくさんです。年末年始の準備に向けて、何かと物入りな時期でもあります。 そんなバタバタした12月ですが、1年の中で12月の給料だけ毎年多くありませんか?ちょうど物入りな時期でもあるので、いつもより多めにもらえると、とても助かるという方も多いのではないでしょうか。 ですが、よくよく考えてみると、なぜ12月だけ給料が多いのでしょう。その理由は「年末調整」にありました。ここでは、年末調整の仕組みについて詳しくご紹介していきます。

 

■年末調整とは?

給与明細を見てみると分かりますが、総支給から差し引かれている税金の中に、「所得税」があります。所得税は、毎月欠かさず差し引かれていますが、実はコレ、おおよその金額になっているんです。 所得税は、毎月の給与額や社会保険料などによって変動するので、きちんとした金額を捻出するために精算しなおされ、払い過ぎた税金を12月で還付しているというのが、「年末調整」になります。 年末に近づくと、会社から「給与所得者の保険料控除申告書」や「給与所得者の扶養控除等申告書」などをもらいます。この紙に記入し会社に提出することで、年末調整を受けられます。 次項で具体的に説明しますが、主に生命保険や医療保険、個人年金、地震保険などに加入し掛け金を支払っている方が、保険料控除の対象となります。 ちなみに、年末調整は誰でもできるというわけではありません。年末まで在籍していることが必要で、かつ非居住者と日雇い労働者は年末調整ができません。また、年収が2,000万以上の人も年末調整ができないので、確定申告をする必要があります。