……マルタの保育園の教育はいかがでしたか。

まずは「娘が英語に慣れてくれるだけでも良いかな」と思っていましたが、しっかりと教育してくれました。日本のように型にはまった教え方をしないところが新鮮でした。 娘が通っていた保育園では、毎週テーマが決まっていて、そのテーマに沿った数字、アルファベット、色、形、クッキングなどを遊びながら学ぶアクティビティがありました。 例えば、テーマが「牧場」なら、動物を工作で作り、保育園内に本物の動物が来たり。アルファベットや数字の学習は、手作りのゲームで楽しく学びます。子どもの五感を刺激するアクティビティが豊富でしたね。

 

……お子さんの保育園での昼食はどうされていましたか?

娘の保育園はお弁当でした。ですが、日本のようなしっかりとしたお弁当箱は現地では手に入りません。お弁当箱は800〜1000円ほどで売っていましたが、パッキンがついていないから液漏れがすごくて(笑)。そのためお弁当箱を含め、日本にいる家族に2度ほど物資の調達をお願いしました。

 

……マルタの子育て環境について感じたことはありますか。

 

マルタの人たちは子どもにとても優しかったです。娘と一緒にバスで移動していると、なんと高齢者から席を譲られることも多く、正直驚きました。娘がバスで座れなかったことは一度もありません。レストランやカフェでもお菓子をプレゼントしてくれたり。 ヨーロッパ人から見ると、アジア系の子どもはとてもかわいいのだそうです。マルタの人たちから愛されているのが伝わったようで、娘もすごく居心地が良さそうでした。

▲カフェの店員さんからもらったお菓子に夢中な様子

 

稲富さんのお話を聞くうちに、留学前に現地で暮らす人たちから「生の声」を聞き、情報を積極的に集め、留学準備をすることが、親子留学を成功させる上で非常に重要だと思いました。留学費用を「支出」ではなく「投資」と捉えることも、一歩を踏み出すきっかけになりそうですね。

 

>>後編では、留学中に困ったことや心がけていたこと、親子留学を検討している方へのアドバイス、留学後の家族の英語力の伸びなどについてお話を伺います。

 

ライター:木下あやみ
WEB編集ライター歴12年以上。お出かけやグルメ、インタビュー記事の執筆が得意。ママ系のイベント取材を通じて、子育ての重要性を学びました。これまでの経験を活かして、皆様に価値ある情報をお届けできればと思います。出産・育児における疑問や社会的な問題についても、タブーを恐れずに取材を行っていきたいです。