■仕事をしていて収入がある「現役期」

大体想定されているのは50歳~55歳くらいまで、とみることができるでしょう。 老後までにはまだ多くの時間があり、早い時期から資産形成を行う重要性と有効性を認識することができる時期でもあります。 現在の暮らしだけで手いっぱいなこともあり、将来のことなどにはなかなか対応しづらい点はあるかもしれません。 それでも少額でもいいので、資産形成の行動を起こすことが大切ともいえる時期と考えられています。実際にそのための時期として考えられている時期といえるでしょう。 その際には、信頼のできるアドバイザーと懇意にしておくのがいいかもしれません。客観的に適切なマネープランを早いうちから提案してくれるからです。 懇意にしているファイナンシャルプランナーがいればそれに越したことはありませんが、金融機関の担当者であるとか税理士とかでも問題ありません。 また金融サービスの選択も重要です。銀行、生保会社、証券会社などさまざまな金融機関がありますが、中でも長期的に取引を行う上で安全性や堅実性をじっくり見据えたうえで、ご自身の状態に最適な期間を選ぶことが重要です。


■退職金や年金受給額などが把握できてくる 「退職前後期」

大体55歳~65歳がこの「退職前後期」に当てはまる時期といえるでしょう。 これまで貯めてきた資産を目減りさせずに、いかにして計画的に取り崩しを行うかを考えなければならない期間となります。 このころになれば、おおよそでも受け取れる退職金や老齢年金の額が確認できることでしょう。 金額が十分であれば定年で通常通りリタイアすることも可能ですが、もちろんその時期の状態がどうなっているのかわかりませんので、老後の資金がこの時点では不足しているという恐れになっていることも考えられます。 その場合はできる限り長く働き続けることをおすすめします。60歳(65歳)以上になるとそれまでよりも手取り額が低くなる可能性は多いですが、それでも収入がある程度でも入ってくることで安心ができるでしょう。 さらに、場合によっては家賃(住居費)や生活費を安く済ませることのできる、地方へ移住することも選択肢の中に加えることも一つとして考えられます。 もともと老後は地方での暮らしを考えていた人にとっては、それを実行、あるいは具体的に検討すべき時に入ったといえますが、問題は家族です。 家族、特に配偶者からみれば、この土地を離れたくないという心情もあることでしょう。その他もろもろの事情により転居に反対することもあり得ます。 人が絡む以上、無理して移住してもその後にギクシャクしては元も子もありません。これに関してはできる限り時間をかけて、共通認識を家族と早いうちから持った方がよいでしょう。

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