「子どもが子どもを産んだ」シンママ子育ての苦悩
── 息子さんは、桃華さんが出産したときと同じ年齢になられたのですね。桃華さんは当時、子育てと仕事を両立しながら読者モデルを経て、雑誌『小悪魔ageha』の専属モデルに。ギャルのカリスマとしてブレイクしたものの、当時はシングルマザーへのバッシングもあったそうですね。
桃華さん:「子どもが子どもを産んだ」とか、ギャルが子育てをするというだけで叩かれることがたくさんありました。当時は、シングルマザーへの風当たりも強く、公表しない人も多かった時代で、だいぶメンタルは強くしてもらったと思います。
当時はネイリストの仕事をしていて、産後2週間ですぐに仕事に復帰しました。「産後はゆっくりしないと、あとあと体に響く」と言われると思うのですが、シングルで子育てをするには「しっかり働かないと」と思っていて。家系にがんの人はいないので、子宮体がんだと告げられた際に「あのとき無理したツケが今来たのかな」と考えたこともありました。でも、すべて自分で決めたことなので後悔はしていません。
── シングルマザーとして育てるにあたって、苦労された時期はいつ頃でしたか。
桃華さん:中2になると激しめの反抗期が始まって、家の壁に穴も開きました。あの頃は大変だったなと思いますね。
── 壁に穴!最近は反抗期がないお子さんも多いと聞きますが、ハードな反抗期にどう向き合ってきたんですか。
桃華さん:私は絶対にスルーしないタイプで、暴言を吐かれたら言い返して、取っ組み合いのケンカもしました。息子には当たる人が私しかいませんし、ここで言い返さないと負ける気がして、もう必死でしたね。壁に穴は開いたものの、息子は私には手を上げず、グッと抑えていたように感じました。
息子の言葉で決意「元気なうちに治療を」
── 反抗期にも真正面から向き合ってきたことで信頼関係が生まれ、今のように息子さんとなんでも言い合える関係になれたんですね。
桃華さん:息子はあまり口には出さないんですけど、最近は私のことが心配なのか、息子がうちのマンションの前をたまたま通ることがあったら、「今、下にいるよ」と連絡が来て、窓を開けて見てみると下で手を振っているんです(笑)。まだまだかわいいですね。
LINEで「体調どう?」と連絡をくれることもあります。息子のためにと必死に働いて生きてきたのですが、独り立ちして楽しそうに過ごしている姿を見て、「もう大丈夫」と安心していましたし、副作用が怖いので、抗がん剤治療はせず病気と向き合っていこうと思っていました。
でも、ファンの方が「息子さんはまだまだ相談したいことがたくさんあるだろうから、長生きしてよ」と言ってくださって。息子とも話し合った結果、「母さん今、元気じゃん?元気なうちに治療したほうが絶対にいいと思う。俺だったらするよ。がんばってみて」と言われたことで、抗がん剤治療をすることに決めました。
まもなく治療が始まり、SNSでの発信は続けるつもりですが、あまりつらい姿はみなさんに見せたくないと思っています。治療が終わって、また元気な姿で笑顔を届けられるようにがんばりますので、待っていてもらえたら嬉しいです。
取材・文:内橋明日香 写真:桃華絵里