「エンジョイ!」楽しむことが窪塚家の指針

窪塚俊介
窪塚さんの俳優としての指針は「とにかく”チャレンジング”であれ!」

── 2024年10月にお兄さん、弟さんが所属する事務所に移籍されました。そこには何か理由があったのでしょうか?

 

窪塚さん:僕はその前に15年ぐらい青年座映画放送という老舗の事務所にお世話になっていたのですが、40歳になったぐらいから「本当にこれでいいのかな」という思いが強くなりました。海外ではエージェント契約が当たり前になっていますが、今の日本では所属俳優ということで事務所に委ねてしまうことが多くて、そこに甘えている自分にもどかしさを感じていたんですよね。それで「じゃあ、自分に何ができるのか」と考えたときに、洋介とRUEEDのいる今の事務所に移るのもいいのではないかと思いました。

 

今も事務所に所属しているといえばそうなんですけど、自分で選択する可能性が広がったという意味においては、すごく今の自分にマッチしているように思います。

 

── 今後、兄弟で企画していることなどはあるのでしょうか?

 

窪塚さん:昨日も弟と会って、そんな話をしていました。弟はレゲエDeejayですが、俳優業にも興味があるみたいだし、みんな同じフィールドにいるので、いつか何かできればいいなと。実際、まだ水面下ではあるけれど、そういう話はいろいろと出てはいるので、それが実現する日がくればいいなと思っています。

 

── 窪塚家という意味では、お兄さんの息子さんで、窪塚さんにとっては甥っ子の愛流さんが俳優として活躍されています。ご自身の息子さんたちが「俳優になりたい」と言い出したら、どうしますか?

 

窪塚さん:じつは上の息子が昨年の夏にWEB CMをやらせていただいて。本人がやりたいと言ったわけではないんですけど、撮影に同行したら、すごく楽しそうにやっていたんですよね。気温が40度近くなる真夏の炎天の中、2時間ほどの撮影をすごく頑張っていて、その姿を見ていたら、すごくエモーショナルな気持ちになりました。たぶん、息子は息子なりに責任を感じて頑張っていたんだと思うんですけど、親としてはすごくいい経験をさせていただけたと思っています。

 

── では、今後は俳優の道に?

 

窪塚さん:いや、それはまた別の話で。息子はまだ8歳ですから、今の段階で「俳優になりたい」と言われても、あまりリアリティがないですね。でも、もしそう言ってくるようなら、「だったら、いろんなことにトライしなきゃね」と伝えると思います。俳優になる準備として「いろんなことに挑戦すること、その挑戦する心が大事なんだよ」と。まだまだ親がアドバンテージを握っている年齢なので、それはまだ先の話かなと思っています。

 

── ご自身のこれからの俳優人生については、どういう思いがありますか?

 

窪塚さん:これは僕たち兄弟が所属している「アスマキナ」という事務所、そして窪塚家のひとつの指針でもあるんですけど、みんなが「エンジョイ=楽しむ」というのがあって。自分たちが楽しんでいる姿を見せたいというのがいちばんにあるんですよね。

 

僕はまだ自分の人生を振り返るような年齢ではないですけど、「怒られたりはしたけど、楽しくやったな」と思えるところにはいたいと思っていて。だからこそ、「俳優としてこうなりたい」というよりも「とにかく”チャレンジング”であれ」ということがいちばんにあります。

 

俳優という仕事はすべてが一期一会で、自分が「出たい」と思っても叶うものではないですから、とにかく一生懸命に、チャレンジングにやるだけ。その結果、どういうことになるのかは自分でも楽しみですし、そういう背中を息子たちにも見せていきたいと思います。

 

取材・文:馬場英美 写真:窪塚俊介