「高齢出産は子どもがかわいそう? 」への本音

── 50歳という超高齢出産をして周りの方の反応はいかがでしたか?

 

沢さん:みんなすごく喜んでくれました。日本の友達には産後2、3か月して報告してかなり驚かれましたが、「おめでとう!」って祝福してくれて。学生時代の同級生はすでに子育てが落ち着いた人が多かったので、たくさんアドバイスももらいました。

 

「夜泣きは成長の証だ」とか、「子どもが思春期のときに怒鳴ってしまって今でも後悔しているから気をつけて」とか。今は不安なことがあればネットで調べられるし、誰かとオンラインで繋がれるので、昔に比べてすごくやりやすい環境なのかなと思います。

 

── しかし、高齢出産だとなかには子どもがかわいそう、という声もあるとか。

 

沢さん:渡米する前に日本の友達に相談をした際に、「(高齢出産だと)子どもがかわいそう」と言われましたし、こうした取材を受けると少ないながら、そうした声が届くこともあります。でも、私は全力で子どもや家族と向き合っているしているから、ネガティブな反応があってもあまり引っ張られないというか。それよりも、いかに家族と充実する時間を過ごせるか。子どもたちとの時間を楽しむかを考えているし、そこは自分は自分、人は人という考え方でいいのかなと思っています。

 

アメリカでは養子縁組やステップファミリーは珍しくないし、多国籍で個人を尊重する国なので、その点はすごく良かったなと思います。

 

── 息子さんが生まれたとき、旦那さんの連れ子だった娘さんは10歳でした。2人の関係性はいかがですか?

 

沢さん:娘は弟をすごくかわいがっていましたね。私が抱っこしているのを見ると「私も抱っこしたい」と寄ってきたし、よく息子と遊んでいました。少し大きくなると、娘が家で息子を見てくれる間に夫婦で出掛けることも。今は娘も大人になってなかなか2人で遊ぶことはないですが、仲はいいと思います。

 

── 50歳からの初めての子育て、どんなことを思いますか?

 

沢さん:頑張りすぎないようにしようとは思っています。年齢を重ねたぶん、ちょっと力を抜いたほうが上手くいくことを知ってるのはよかったですね。また、子育て中はいろいろ制限も出てきますが、今までやりたいこともやり尽くしたし、行きたい場所にもたくさん行ったので、子育て中心の生活にストレスがないですね。

 

今はとにかく子育てが楽しくて、子育てさせてもらっていることに感謝しています。息子は野球をしていますが、試合のドキドキを一緒に味わわせてもらったり、アメリカはバースデーイベントが盛んですが、20人くらい友達を呼んでみんなでパーティーしたり。

 

「子どもが欲しい」と自分の人生を賭けて渡米しました。40代で不妊治療の医師に「年齢的に日本では可能性がないが、アメリカなら」と言われたのがきっかけですが、そのときに金銭的なことも含め、挑戦できるだけの蓄えが若いときにできていたのは、本当によかったと思います。結果的に子どもを授かることができましたが、自分がやれることはすべてやり尽くしたので、どの方向に進んでも後悔はなかったのかなとは思っています。

 

取材・文:松永怜 写真:沢えりか