「やせても中身は変わってない」と悩み
── ダイエットでは、睡眠や運動など健康習慣を少しずつ身につけることを徹底されたそうですね。新しい習慣を身につけていくのは大変そうですが、いかがでしたか?
のんさん:一度に複数のことをやると大変ですが、「24時までには寝る」「20時になったらストレッチをする」「毎食体にいいメニューを定番化して食べる」とひとつずつ段階を踏んで身につけていったので大変だとは感じませんでしたね。
ただ、あるとき、習慣をこなす自分がロボットみたいだなと思ってしまったことがありました。ダイエット中に、同じようにぽっちゃり気味の姉が結婚することになって、私に「結婚に体型は関係ないよ」と言葉をかけてくれたときがあったんです。
それまで太っていて自分に自信がなかったのですが、その言葉に「人間の価値は体型では決まらないのかも」と気がつきました。それと同時に「以前よりやせて見た目は変わったかもしれないけれど、中身は変わっただろうか?自堕落な生活をしてきたダメな私のままなんじゃないか?」という疑問も浮かびました。「やせても中身は変わってない」と悩んだんです。
そうなると、習慣をただただ繰り返している自分が気持ち悪くなって。でも、もう習慣が生活の一部になっていて健康的な生活はやめられないし…と(笑)。
── 自分の弱さと向き合い、努力を続けてすばらしいと思いますが…。苦しかったですね。
のんさん:友達に悩みを聞いてもらっているうちに、ダメな自分を変えるために生活を改善したことは無駄ではないと思えるようになりました。また、健康的な生活ができるようになったぶん、時間と心の余裕が生まれたので自分磨きをしたり、やりたいことを探していこうと思って。それで、コーチングを受けたり、自分の経験が誰かの役に立てばとインスタグラムでの発信を始めました。
過去の私が失敗してきたからこそ

── 現在、のんさんは「過去の自分も誇らしく思っている」ともおっしゃっています。
のんさん:過去の私は自分に自信がなくて、仕事や人づき合いでも、ダイエットでもたくさん失敗をしてきました。でも過去の私が失敗してきたからこそ、自分のズボラさと向き合ったダイエット方法を見つけられたし、私と同じようにしんどい人の気持ちもわかるようになったと思います。そういう意味で過去の自分には本当に感謝しています。
── ダイエットはのんさんにとってはどんなものでしたか?
のんさん:ダイエットって「やせてきれいになる」とか「10キロやせる」とか、外見が目標になることが多いですよね。でも見た目を重視して無理をしてやせるのではなく、長い目で見たら心身を健康に整えることが一番いいんだと気がつきました。
そのうえで、自分が心地よくいられる体型だったり、自分で自分を認めてあげられる姿であればよくて。評価を他者にまかせず、自分で決めることが大切なんだと思っています。
取材・文:阿部祐子 写真:のん