「いい子は搾取されるから」10年も続く秘訣は
── リピーターを増やすために、工夫されていることなどはありますか。
よもぎちゃん:リピートしてもらうための小ワザみたいなことは、何もしていません。この仕事はずっと続けたいと思っているものの、いつ需要がなくなってもおかしくないとも思っていて。だからこそ、依頼をいただいたときに全力で向き合うようにしています。
外見や話し方は「いいとこのお嬢さん」をコンセプトにしています。そのイメージで服装やメイクを選んだり、姿勢をよくしたりすることを心がけています。依頼者さんのなかにはメンタルが弱い方や繊細な方もいらっしゃるので、できるだけ安心感を与えられる声のトーンや話し方も研究しています。
女性の依頼者さんから、「よもぎちゃんの話し方や仕草を学びたい」と言われることもよくあるんですよ。なかには、「一緒にメイクをしてほしい」という方も。婚活中の方や、営業職、接客業の方からのご依頼が多いですね。
──「レンタル彼女」のニーズは、今後も増えていくと思われますか。
よもぎちゃん:世の中には、話し相手や相談相手を求めている人がたくさんいます。自慢話をしたくても、友達には気を使って話しにくいと思っている女性や、後腐れなく女性とおしゃべりしたいと思っている男性にとって、「お金を払ってレンタルする」割りきった関係は気楽なのでしょうね。男女問わず、カジュアルに利用できる「レンタル彼女」の存在を知ってもらえたら、これからもニーズは増えていくと思います。
割りきった関係といっても、一緒に過ごす時間は安心して楽しんでもらいたいと思っているので、全力で依頼者さんに向き合います。
若い女性ばかりが求められているわけではなくて、むしろ社会人経験のある30代、40代のレンタル彼女のニーズが高いのに全然、人がたりない。おかげで、私はひとり勝ち状態です(笑)。30代以降の男性は、極端に年下の女性と一緒にいると「いかにも金銭が発生しているように見られてイヤだ」とおっしゃるんです。歳が離れていると話も合わないですしね。
── これから「レンタル彼女」業はどのように成長していくのでしょうか。よもぎちゃんの将来の夢や展望について教えてください。
よもぎちゃん:現在は「喫茶れんたる」という事務所を運営していて、レンタル彼女の育成もしています。この仕事は、依頼者の希望に合わせられる人が向いていると思われがちなのですが、実はそうではないんです。
依頼者さんのなかにはデリカシーのないことを言ってしまう人や無理な要求をしてくる人もいるので、イヤなことはちゃんと断らないと搾取されてしまいます。相手に流されずに、「イヤなことはイヤ」と言える人の方が向いています。ただ、そういう気の強い女性はもっと稼げる夜職へ流れる傾向があって、人を集めるのは難しいですね。
自分の軸をしっかり持って、相手に流されないためには、「自分」と「他人」の境界線をしっかり引いておく必要があります。私はその線をしっかり引いているから、10年もの間、楽しく続けてこられたのだと思います。これからもご依頼いただく限り続けて、将来は「レンタルばばあ」になっていたいですね。
取材・文:林優子 写真:よもぎちゃん