ペピーさん自身も聴神経に腫瘍が見つかった過去が

吉村ペピー 城田優
前列左から長女、次女のリナさん、ぺピーさん、後列左から城田優さん、長男、次男

── リナさんが回復された背景には、ペピーさんの強い愛ときょうだいの支えがあったのですね。お子さんを支えるいっぽうで、ペピーさんご自身も子育ての真っ最中に大きな病を経験されています。右耳の聴力を失うという過酷な状況だったとか。

 

ペピーさん:末っ子のリナがまだ2歳か3歳だった2002年、右側の聴神経に腫瘍が見つかったんです。最初はひどいめまいが続き、いくつかの病院を受診しても「メニエール病でしょう」と言われるだけ。でも症状は悪くなるいっぽうで、みずから願い出てMRIを撮ってもらい、ようやく腫瘍が見つかりました。「命に関わるからすぐに手術を」と言われましたが、脳に近い神経を切断する可能性があると聞き、不安でいっぱいでした。

 

その時期、三男の優が初めてミュージカルの役を掴んだんです。優は13歳から芸能活動をしていましたが、当時はハーフという見た目が理由で、「背が高すぎる」「顔が濃すぎる」と否定され続け、なかなか役に恵まれませんでした。努力ではどうにもならない部分を拒絶され、悔しさに部屋で閉じこもって涙ぐんでいたこともあります。だからこそ、ようやく掴んだ初舞台。心配をかけたくなくて、私は優の舞台を見届けてから手術に臨むと決めました。

 

── お子さんたちの存在が心の支えになっていたのですね。

 

ペピーさん:そうです。手術は当初7〜8時間と聞いていましたが、実際には10時間以上に及ぶ大手術になりました。本来なら1か月以上の入院が必要だと言われていたのに、驚くほどの回復力で、お医者さんから「あなたは宇宙人か」と笑われたほどです。ただ、腫瘍を取り除く代償として右耳の聴力は失いました。今でも右側にいる人の声は聞き取りにくいんです。