新婚だけど、離婚に対してあまり気負いはない

── サツマカワさんの尊敬するところなどはありますか。

 

でか美ちゃん:私は仕事が大好きなんですけど、サツマカワも芸人としての仕事が本当に好きなところですね。お笑いの仕事に明確なポリシーを持っていて、ネタを書く姿勢は心から尊敬しています。私はラジオやテレビの仕事が多く、どちらかというと、現場に行って役割をまっとうすることが中心です。でも、お笑い芸人さんは舞台に立つまでの準備にすごく時間をかけるじゃないですか。ネタを書いたり、練習をしたり。サツマカワは、その見えない部分の手間を本当に惜しまないんです。私が「今日はご飯を食べに行こうよ」とか「遊びに行こうよ」と誘っても、「今日はどうしてもネタを書かないといけないから、ダメだわ」って、ちゃんと断ってネタを書いているんです。仕事に対して絶対に譲らない部分を持っていて、自分のやるべきことを突き詰めている姿勢はすごく尊敬します。

 

── そこをちゃんと理解している、でか美ちゃんもすごいですね。

 

でか美ちゃん:サツマカワの仕事に対する熱量が大きいんですよね。自分が「おもしろい」と思ったものを、同じように「おもしろい」と感じてくれる人に最高の形で届けたい、という気持ちが強いんだろうなと思います。ファンの方のことを本当に大事にしているのが、近くで見ていて伝わってくるんです。そういう点も尊敬していますね。でも、やっぱり根本には人としての相性があると思います。一緒にいるとすごく楽しいし、落ち着くんです。だから「こんなに自分のことを好きと言ってくれて、相性もよくて、しかも尊敬できる人とだったら、結婚したいな」と思ったんですよね。結婚願望が薄れゆくなかで、「結婚もいいな」とここまで思わせてくれる人が現れたのは、ある意味、奇跡だなって。そういう気持ちが、結婚の決め手になったのかもしれません。

 

あとは、ネガティブな意味ではなくて、「もしダメだったとしても、離婚すればいいか」という気持ちがあります。もちろん離婚前提で結婚したわけではないですし、サツマカワに不満があるとか、軽い気持ちで決めたわけでもありません。ただ、私の母はバツイチで、父と出会って再婚しているんです。それでも母と父は仲良く幸せに暮らしているのを見ているので、離婚に対してあまり気負うことがないんです。

あの芸名にも驚かなかった父親が…

── 結婚して変わったことはありますか?

 

でか美ちゃん:結婚を発表してから今日まで、本当にたくさんの方にご祝儀をいただいたり、お祝いの言葉をかけてもらいました。遠くに住んでいる友達からは、LINEでギフトも届きました。だから、自分が結婚して何か変わったというより、「結婚ってこんなに祝ってもらえる出来事なんだ」と、結婚に対する世間の認識を知った感じですね。

 

── 生活や考え方に変化はありましたか?

 

でか美ちゃん:自分の考え方の根幹は、結婚しても変わらないですね。サツマカワと「そろそろ犬を飼いたいね」って話をすることがあるのですが、そういう守るものができたら、考え方は変わるのかもしれません。でも、今は2人で暮らしているだけなので、生活も特に変わっていないですね。結婚すると心が安定するとか、そういう話はありますが、今のところ何も変わらないです。結婚しても変わらず、自分で考えて行動して、責任を取るという自立した人間でありたいという考えです。そういう意味では、結婚しても特に何も変わらなかったな、という気づきはありました。

 

── ご結婚を決めたときの、ご両親の反応はいかがでしたか。

 

でか美ちゃん:両親にはつき合っているときから報告していました。サツマカワはまじめなところがあるので、同棲のタイミングで挨拶にも来てくれました。両親は特に何か言うわけでもなく、初めてサツマカワと会ったときも「R-1で見たよ!」と話したりしていました。私の両親は小さいころから、私がやりたいことや決めたことに対して反対したり、苦言を呈することはありませんでした。「ぱいぱいでか美」という芸名で活動していたときも、「おもしろい名前で活動しているな」と言ったくらいですから。つき合っているときも何も言われませんでした。

 

でも、父親に結婚の報告をしたとき、父は「タレントと芸人という、水商売のような仕事だから、いいときもあれば悪いときもある。悪いときは生活に困ることがあるかもしれないけど、そんなときこそ2人で協力し合ってください」と言ってくれました。普段、何か言うタイプではないので、少し驚きました。

 

でか美ちゃんとサツマカワRPG
夫・サツマカワRPGさんとの仲睦まじい様子