「キャラを守るため」に勉強に励んだ日々

藤本淳史
中学校の卒業アルバムより

── いつから東京大学を目指すように?

 

藤本さん:高校3年生のころ、先生と模試の結果を見ながら「これなら受かるかもしれない」と、東大を目指すことになりました。といっても、判定は模試によってAやEなどまちまちでしたね。数学や理科など、理系の科目が得意だったため、進学先に工学部がある理科一類を受けることにしました。

 

三者面談に来た父に先生が「東大を目指せるかもしれません」と言ったとき、父はとても驚いていました。そんなに成績がいいとは予想していなかったようです。

 

── いい成績を保つために勉強をがんばれた理由はありますか?

 

藤本さん:勉強をがんばったのは、今思えばキャラを守るためだった気がします。うちの高校ではテストの結果や順位がみんなの前で発表されるのですが、僕は入学してすぐの試験の結果が1位でした。一度そのイメージを持たれると、そこから成績が落ちるのは恥ずかしいし、周りから「順位が落ちたな」と言われたときにどのようにリアクションをすればいいのかもわかりません。また1位ならリアクションも同じで済むと思い、勉強した面はあったと思います。

 

それだけ周りのイメージを気にしていたわりに、友達は全然できませんでしたね(笑)。一年生の1学期はクラスのほとんど誰とも話さず終わってしまいました。成績によるクラス替えが2学期にあり、中学からの友達が同じクラスに来たことで、ようやく周りとも話せるようになりました。