現在3人のお子さんを育てる、フリーアナウンサーの政井マヤさん。かつてお子さんが不登校になった時期がありました。学校に行けなかったときも「学びさえ続けてさえいれば焦りはなくなる」と考えて── 。(全3回中の1回)
「学校に行きたくない」突然の告白に戸惑って

── 現在、17歳、13歳、7歳のお子さんを育てていらっしゃいますが、以前にお子さんの不登校に悩まれた時期があったそうですね。
政井さん:子どもが小学生のころ、不登校になった時期がありました。原因は友人関係の悩みでしたが、本人も言葉にできない心の葛藤を抱えていたようです。当時の私はその深刻さに気づけず、「学校に行けない」となったときは親としても初めてのことで、どう対処すればいいのかと戸惑ってしまいました。
── 事前に何か兆候はありましたか?
政井さん:思い返せば、泣いて帰ってきたり、日曜の夕方になると気持ちが沈んだりすることがありました。それが子どもなりのSOSだったのですが、当時の私は「学校に行かせなければ」という思いが強く、「きっと大丈夫だから行こうね」と励ましてしまっていました。結果として、子どもの気持ちを十分に受け止められず、「学校に行きたくない」と言い出せない状況を作ってしまっていたように思います。
最終的には、腹痛や頭痛、難聴といった身体症状が現れ、それを機に「もう無理をさせるのはやめよう」と。
── お子さんにとっては相当、追い詰められた状況だったのですね。
政井さん:私自身、子どもの友人関係や学校のことは、親が介入せずとも時間とともに落ち着くのではと思っていました。しかし、子どもにとっては想像以上に深刻な問題だったようで。今でも、もう少し早く気づいて対処したり、環境を変えてあげればよかったと後悔しています。 夫も最初は学校を休ませることに慎重でしたが、子どもの状態を見て「無理をさせず、まずは心の回復を優先しよう」と納得してくれました。