ポイントカードぐらいは許してあげてほしい
── ほかには、どんなマッチングアプリあるあるが送られてくるんでしょうか。
西本さん:ファッションがダサい以外で多いのは「彼氏がケチ」という、お金にまつわるエピソードですね。食事代を精算するときに、1円単位まで割り勘にされたとか、会社の領収書をきられたとか、自分は女性はお酒を飲まないのに割り勘をさせられたっていうのは鉄板ですね。
── フォロワーの方の体験をあるあるネタにするなかで、気づかれたことはありますか?
西本さん:「それは許してあげて…」と、男性に同情することが増えました。僕は女性とデートに行ったら、ごちそうしたいタイプなので「割り勘された」とか「1円単位まで請求された」という投稿を見て、以前は「男性がおごってあげればいいのに」と思っていたんです。でも、あるある動画をとるようになったら「割り勘でもしょうがいないよ」と思うようになって。
── 心境の変化があったんですね。
西本さん:マッチングアプリって基本的に素敵なパートナーを探す場所ですよね。週に2、3人の女性と会っている男性も多いと思うんです。でも、まったく性格が合わないしハマらない女性との食事も男性側が全部おごるって難しくないですか?経済的によほど余裕がないと、毎回全額おごり続けるのって厳しいと思うんですよね。だから、割り勘でもしょうがないよと思うようになりました。
── たしかに毎回おごるとなると、男性側の負担が大きすぎますね。
西本さん:それは男性を許してあげて…というのはほかにもあって。ポイントカードを持ち歩く男とか。動画なので、体験談をちょっと誇張して、大量のポイントカードを持ち歩く男性を演じたのですが、ポイントカードを持ち歩くくらいは許してあげてほしいですね。あとは魚の食べ方が汚い、箸の持ち方がおかしいなどのマナー系のものですね。これは教えてもらわないとわからないので。優しく教えてあげてください。
── 今後挑戦したい動画などはありますか?
西本さん:これからも恋愛系のコンテンツは撮り続けたいと思います。あと、僕は昨年に突発性尋常性白斑を発症しました。病気になってまだらになった顔をカバーするために、現在はいろんなメイクをしています。突破性尋常性白斑を発症したことは僕の中で大きな出来事です。メイクや美容家のプロの方たちと一緒に動画を撮って、メイクの方法などもみなさんにたくさん伝えていきたいです。
PROFILE 西本たけるさん
にしもと・たける。吉本興業所属のお笑いトリオ「スーパーサイズ・ミー」のメンバー。大河ドラマ「鎌倉殿の13人」にも出演するなど、俳優としても活躍。2024年8月に、突発性尋常性白斑であることを公表。
取材・文/大夏えい 写真提供/西本たける