ネタ動画「私服のセンスが中2で止まってる彼氏」を始め、「マッチングアプリに実存した男たち」のシリーズがSNSでバズっているお笑いトリオ、スーパーサイズ・ミーの西本たけるさん。フォロワーから寄せられた「ダサい服」には意外な共通点があって──。(全3回中の3回)
ある日「中2でセンスが止まった私服」が大量に送られてきた
── 西本さんがSNSで投稿した動画「私服のセンスが中2で止まってる彼氏」や「マッチングアプリに実在した男たち」などシリーズは大きな反響を呼びました。日常のコアな「あるある」が刺さったのかと思うのですが、そもそもなぜこうした動画を作ろうと思ったのですか?
西本さん:僕も昔、マッチングアプリをやっていたことがあるんです。でも当時とは状況がすごく変わったというのを実感していて。マッチングアプリで出会ったと言うカップルが本当に増えたんですよね。昔と比べて出会いの場として当たり前になりつつあるんです。
── たしかに、昔よりもカジュアルな出会いの場になっていますよね。
西本さん:これだけ、当たり前のものとして認知されているのであれば、「マッチングアプリあるある」が存在するだろうなと思って。それで、フォロワーさんに「どんな男性がいたか体験談を教えてください」ってSNSで聞きました。そしたら予想以上に返信があって。そのなかで、とにかく多かったコメントが「服がダサい」だったんです。
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── 相手の服装をチェックするのは、今も昔も変わらないんですね。
西本さん:でも、「ダサい」って主観じゃないですか。「服がダサい」というのをコンテンツにするのは難しいと思ったんです。どんな服でも「ダサい」って思う人もいれば、「ダサくない」って思う人もいますよね。だから、ダサいってどうすれば具体的にみなさんにイメージしてもらえるかな?って考えて、たどり着いたのが「私服のセンスが中2で止まってる」というキーワードだったんです。
── ダサいよりもよりイメージがわきます。
西本さん:30代後半から40代前半の方々には刺さる言い方みたいです。イメージにあったシャツをメルカリで500円で購入して、動画にしたらバズりました。そしたら全国のフォロワーさんから大量に服が送られてきて。「私の彼氏(主人)の私服のセンスも中2で止まっているので見てください」「彼の服を送るので、お焚き上げをしてください」って、大量の服が吉本の劇場に送られてきたんです。
── すごい反響ですね。
西本さん:引っ越し用の段ボール、4、5箱ぶんくらい届いて劇場の人に怒られました。フォロワーさんから送られてきた服を実際に着て、撮った動画が「私服のセンスが中2で止まってる彼氏の1週間コーデ」です。みなさんのパートナーの服で、コーデを組ませていただきました。
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── 中2でセンスがとまっている服って、結局どんな服なんでしょうか。
西本さん:みなさんから送られてきたなかで圧倒的に多かったのは、とにかく英語がたくさん書いてある服ですね。あとは紐がついていたり、ポケットの口が異常に開いていたり、ひと言で言うとギミックが多い服です。ただ、年代によって感覚は違うみたい。今の20代にはそのファッションがまた流行っているみたいなので、時代によって価値観って変わるなとも感じています。1週間コーデを組んだときに「その写真のシャツはどこで買えますか?」って、20代の男子から質問されたこともあります。