10代のころから芸能界で活動していた西田美歩さん。現在は介護の魅力を伝える介護タレントとしてトークショーなども行っていますが、それを支えているのはアイドルとして共に切磋琢磨した意外な人物で──。(全4回中の3回)

仕事は嫌なことを忘れられる心の支えだった

── 中学生から芸能活動をされていましたが、きっかけはなんだったのでしょうか?

 

西田さん:日常生活と違うことをしてみたいと、エキストラの募集に応募したのがきっかけです。通行人の役とかそういうちょっとした役でしたが、それがきっかけで事務所に所属することになり、CMなどのオーディションを受けるようになりました。

 

実は私が中学2年生のころに、母が躁うつ病(双極性障害)になりました。夜中にお酒を飲んで暴れたり、家事をできる人がないので家の中が荒れ果てたりと、けっこう大変だったんです。エキストラに応募し始めたのはその前からですが、仕事をしているときは家のことを忘れられたので、仕事が心の支えになっていたと思います。

 

西田美歩、岩佐真悠子
デビュー当時の西田さん(右)と岩佐真悠子さん(左)

── 芸能人への憧れが強かったのでしょうか?

 

西田さん:人を笑わせたり目立ったりするのが好きなお調子者の一面はあったと思います。だから、仕事で写真を撮られたりするのは、とても楽しかったです。17歳のころに事務所に勧められて、「ミスマガジン2003」に応募しました。大きなコンテストなので受かるとはまったく思っていなかったのですが、読者特別賞を受賞することができました。そのころによくいっしょに仕事をしていたなかに、今でも仲がいい元タレントで女優の岩佐真悠子もいました。

 

ファンの人がつくようなお仕事は初めてだったので、応援してもらえることがとてもうれしかったですね。この仕事で一生頑張っていこうと思いました。

 

── そこからアイドル、リポーター、俳優など、さまざまなお仕事をされていますね。

 

西田さん:「売れるまでは選ばずにいろいろな仕事をしなさい」と事務所に言われたので、とりあえずいただけるお仕事はすべてやっていました。芸人の方の多い事務所だったので、コントや漫才のようなこともやったし、『めざましテレビ』のリポーターもやりました。リポーターの仕事は華やかに見えますが、入念なリサーチをしたうえで、物事をきちんと伝える必要があるので、大変なことも多かったです。

 

あとは体を動かすのが好きだったので、フルマラソンやフットサルなど、体力勝負の仕事もよくやりました。グループやチームでなにかに取り組むのは楽しくて大好きでしたね。