「従業員の働きやすさ」は「顧客の来店ニーズ」につながる

ゴンチャ ジャパンでは、「Happinessプロジェクト」と名づけた調査も社内外に向けて行っています。従業員と顧客、それぞれのロイヤルティをリサーチするものです。

 

「従業員の調査でいえば、たとえば、給料面など満足度が低い項目について面談で掘り下げ、改善を検討します。お客さまの調査でいえば、ある店舗の商品提供のスピードに対して満足度が低かったら、現場のオペレーションを確認して改善を検討していく。不満な点を改善していく形で活用するのが基本です」

 

角田社長いち推しの「阿里山ウーロンティー」

この調査で角田さんは、ゴンチャを推奨するか否かという設問の答えを重要視しています。従業員に対しては働く場所として、顧客に対してはカフェの場所として、人に勧められるかです。

 

「その結果を分析したら、従業員の推奨度が高いゴンチャのお店はお客さまの推奨度も高いことがわかりました。つまり、スタッフにとって働きやすいおすすめの職場は、お客さまにとっても居心地のよいお店であり、おすすめしたいカフェになるということを意味しています」

 

スタッフがハッピーでなければお客様にハッピーを届けられないという、角田さんが前述した言葉を裏づけているといえるでしょう。

 

「ですから私たちは、スタッフに楽しんでもらったり、やりがいを持ってもらったりする職場づくりに力を入れています。それがスタッフにとってもお客様にとってもハッピーにつながるわけですからね」

 

PROFILE 角田 淳さん

つのだ・じゅん。ゴンチャ ジャパン代表取締役社長。スポーツや音楽イベントの企画やマネジメントに携わった後、2010年に日本サブウェイに入社。マーケティング、経営企画などを経て、2016年社長に就任。2021年から現職。

 

取材・文/百瀬康司 写真提供/ゴンチャ ジャパン