子どもに対しては怒りの沸点は低い

高橋真麻
旦那さんと庭園にて

── そうなのですね。ベビーシッターさんには依頼されていないのでしょうか?

 

高橋さん:2人目が生まれるまでは、ずっとシッターさんに頼まずにやってきました。1人目は保育園に1年間入れなかったので、夫と2人でなんとか乗りきったのですが、さすがに2人目が生まれ、自分が虫歯になっても歯医者すら行けない状況に困り果て、ようやくシッターさんを検討したんです。今は月に1〜2回、お願いするようになりました。

 

── それでも月に1~2回程度なのですね。てっきり昔から専属のシッターさんがいらっしゃるのかと思っていました。

 

高橋さん:実は、シッターさんにお願いすることにあまり積極的ではなかったんです。家の中に知らない方を入れることに抵抗がありましたし、どこかで「育児や家事は母親がやるもの」という古い昭和の価値観があって。アップデートしないといけないなと思いつつ、家事のこだわりなどもあったりして、“それなら自分でやった方が早い”と思ってしまうんですよね。

 

しかも、シッターさんにお願いすると、事業所によるんでしょうけど1時間2500〜3000円くらいかかるじゃないですか。毎回数時間頼むとなると、経済的にもちょっと大変だなあと思って。でも調べていたら、私の住んでいる自治体では、少し補助が受けられると分かりそれを夫にも伝えたら納得してくれたので、夫婦ともに仕事でいない時にはシッターさんに依頼しています。

 

── 子育てで壁にぶつかったり、ストレスがたまったときは、どうされていますか?

 

高橋さん:あまり私は、子どもに対してイライラしたり、ストレスがたまることがないんですよね。

 

── なにか秘訣があるのでしょうか?

 

高橋さん:自分はもしかしたら子どもが授れないのではないかとずっと思っていたので、今、こうして子育てができていること自体が、すごくありがたくて、うれしくて。だからきっと、子どもに対する沸点が、かなり低めなんだと思うんです。

 

さかのぼると、うちの母が、なかなか子宝に恵まれず。私が生まれるまでに3回流産しています。私のときも心音が途中で聞こえなくなったらしくて。「母体に負担がかかるから早く処置しましょう」と言われたけれど、両親が「1週間だけ待ってください」とお願いし、その1週間後に再度診察したら、聞こえなかった心音が聞こえるようになったらしいんですね。だから、両親にとって、「ようやく授かった」という経緯がありました。そして私自身も、フジテレビに入社後にさまざまなバッシングにあい、ストレスで生理が7年ぐらい止まってしまったこともあったんです。

 

── 7年も、ですか…!?

 

高橋さん:病院でホルモン剤を何度か処方してもらったのですが、ホルモン剤を飲むと顔がパンパンに浮腫むので、その顔でテレビに出るにはいかないと、途中でやめてしまいました。当時は、むしろわずらわしい生理が止まってラクになったくらいの感覚で、放置していたんです。ストレスから激やせし、体重が37kgまで落ちてしまって。疲弊していてあまり当時の記憶がないのですが、友達いわく、チョコレートしか食べていなかったみたいですね。20代は、ほとんど生理不順でした。

 

もちろん生理が止まる=子どもが授かりにくいと直結するかわかりませんが、母親が子どもができづらい体質で、その子どもである自分も、ずっと生理不順。ですから私も、子どもは授かれないかもしれないと不安がありました。そんななか、37歳で結婚して、すぐに妊娠できたのは、本当にありがたかったです。