63歳にしてビキニのグラビアに再挑戦し、話題を呼んだ熊谷真実さん。長い間グラビアを断っていた熊谷さんが、なぜここにきて撮影に踏みきったのでしょうか。(全5回中の3回)

人前で肌をさらすことに抵抗があった 

熊谷真実

── 昨年、63歳でビキニのグラビアに再挑戦され、話題を呼びました。ほどよく筋肉がついたバランスのよいプロポーション、肌も白くて細やかで。溌剌とした笑顔が魅力的で、思わず見入ってしまいました。

 

熊谷さん:本当ですか?嬉しい~!ありがとうございます。写真家の下村一喜さんに依頼して、千葉の九十九里で撮ってもらったんです。実はグラビアを見た、あの村西とおる監督がXで絶賛してくれたんです!特に、ヒップアップしたお尻を褒めてくださって、すごく嬉しかったなあ。

 

── 村西とおるさんといえば、『全裸監督』のモデルでもあり、女性の裸を撮り続けてきた巨匠ですよね。その方のお墨つきとはスゴイ!

 

熊谷さん:光栄ですよね。頑張ってよかった!と、心から思いましたね。

 

── そもそもどういう経緯でグラビアに登場することになったのでしょうか。

 

熊谷さん:インスタグラムにあげたプライベートでの水着写真を見た雑誌社の方からオファーをいただいたのがきっかけでした。実は、あのインスタの写真は、夫が撮ってくれたものだったんです。友達も「胸がキレイ!」と褒めてくれて。私自身もあの写真を見て、「あら、私って意外とスタイルよかったのね」って初めて思ったんです(笑)。

 

── グラビアでもバストがキレイで、思わず谷間に目が行きました(笑)。

 

熊谷さん:人前であんなに谷間をさらしたのは、生まれて初めてでしたね。これまで人前で肌を見せることにすごく抵抗があって、グラビアのオファーは30代で終わりでした。お仕事でごくたまに肌を見せるようなファッションを着る機会はありますが、私生活では露出が多い服なんて持っていないし、谷間はおろか、第2ボタンすらはずしたことがなかったくらい。

 

── 第2ボタンも、ですか? 

 

熊谷さん:古い考えかもしれませんが、“顔以外の肌は、好きな人だけのもの”という意識が強かったんです。昭和の人間なので、そういうところは意外と古風なんですよね。

 

── それほど肌の露出に抵抗があった熊谷さんが、63歳にしてグラビアに再挑戦されたのはなぜだったのでしょうか?

 

熊谷さん:夫の言葉に背中を押されたんです。彼に、「グラビアのオファーが来たよ」と伝えたら、「やった!」と喜んでくれたんですよ。正直ビックリしましたね。だって普通なら、妻がグラビアをやるなんて言ったら、「何考えてんだ!」としかめっ面をするパートナーも多いじゃないですか。ましてやこの年齢ですし。

 

ところが彼は、「僕はすごく綺麗だと思っているよ。美しいものは、みんなに見てもらいたい」なんて言うんです。それに、自分が撮った写真が認められたようで嬉しいと、無邪気に喜んでいて。意外な反応に、「発想が柔軟で、器が大きい人なんだな」と感じました。なので、彼の「美しい」という言葉を信じて、思いきってやってみようと決めたんです。おかげで、自分のなかで新しい扉が開かれました。私の新しい魅力を発見してくれた夫には感謝をしています。

 

ただ、撮影の1か月前から、体づくりのためにパーソナルトレーニングを行ったのですが、これが、めちゃめちゃキツかった…。