「ごはんと旅は人をつなぐ。」をテーマに、おいしいごはんや素敵な旅を通じて、人と人を繋ぐ。そんな活動をしている料理家・ダーダこと山田英季さんによる、連載エッセイ。山田さんの「今これが食べたい」を、作っているときの熱量も一緒にお届けします。今回ご紹介いただくのは、春の終わりをおいしさとともに感じる、「ホタルイカとスナップエンドウの炊き込みご飯」。
#38 春の終わりに「ホタルイカとスナップエンドウの炊き込みご飯」
ゴールデンウィークが明けてから、春らしいという感じよりは、梅雨や夏がもうすぐな陽気ですね。
この時期は、ホタルイカが美味しいので、さっと茹でてお醤油をかけて、冷酒を飲んだり、アスパラと一緒にアヒージョにして、ワインと合わせたりしています。
「蛍」という名前に引っ張られてか、いつも夜メニューが多いので、今回は、お昼ご飯メニュー「春の終わりにホタルイカとスナップエンドウの炊き込みご飯」を作ります。
まずは、お米を研いで、浸水させておきます。炊き込みご飯は浸水させておかないとごはんに芯が残りやすいので、浸水はマストです。
次は、ホタルイカの目とクチバシを取ります。手でも取れますが、魚の骨抜きや、ピンセットがあると便利です。
スナップエンドウは筋を取って斜め切りに、しょうがは皮を剥いてせん切りにします。
鍋に研いだお米と<A>を入れて、軽く混ぜます。
その上に、しょうが、ホタルイカ、スナップエンドウをのせて蓋をします。
中火にかけ、湯気が出てきたら弱火にし10分炊き、火からおろして10分蒸らします。
今回は、蓋に穴の空いていない鍋を使っていますが、普通の鍋でも、炊飯器でもできます。鍋でのご飯の炊き方を覚えると、炊飯器よりも短い時間で炊くことができ、好きな鍋で美味しいごはんにありつけます。この機会に習得してみてください。
5月の台所三箇条
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春の終わりにホタルイカを食べる
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炊き込みご飯は、浸水したお米で
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鍋炊きごはんを覚える
「春の終わりにホタルイカとスナップエンドウの炊き込みご飯」
本日の材料 2合分 (調理時間:30分/浸水時間を含まない)
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米……………………………2合
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ホタルイカ(ボイル)……100g
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スナップエンドウ…………8本
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しょうが……………………15g
<A>
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水……………………………300㎖
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塩……………………………ひとつまみ
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しょうゆ……………………大さじ2
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みりん………………………大さじ2
作り方
①米を研いで、分量外の水に1時間、浸水させる。
②ホタルイカの目とクチバシをとる。スナップエンドウは筋をとって斜め切りにし、しょうがはせん切りにする。
③鍋に、水けをよく切った❶と<A>を入れ、しょうが、スナップエンドウ、ホタルイカを重ねる。
④蓋をした鍋を火にかけ、湯気が出てきたら弱火にし10分炊き、火を消してそのまま10分蒸らす。
料理製作・文・写真/山田英季 構成/松崎愛香