独立しフリーで活動するキンタロー。さん。2年をかけて事務所と話し合った末の決断も「芸人の独立ラッシュで流れに乗ったようになって」と現在の心境を明かしてくれました。

退社を打診も「引き留められて」

── 3月末に12年間所属していた事務所を退社して、4月から独立しました。周りの反響はいかがですか。

 

キンタロー。さん:テレビの収録中にも、みなさんからまず一番に独立したことをいじられるようになって、びっくりしています。事務所とは2年前からずっと話し合いを重ねていたのですが、私としてはそれがようやく実行されているというだけなので、自分が思っていた以上に世間の反響が大きいという感じですね。

 

キンタロー。さん
一躍有名になるきっかけとなった前田敦子さんのものまねで卒業報告をするキンタロー。さん

それと、これまでよく「松竹(所属していた松竹芸能)っぽくない」というようなことも言われてきたのですが、辞めてから事務所の話題がクローズアップされるようになって、逆に今の方が松竹芸人という世の中のイメージが強くなったかもしれません。

 

── 2年前から事務所には退社の意思を伝えていたんですね。

 

キンタロー。さん:事務所からは、「待ってくれ」と言われていました。そこから仕事のやり方なども変えていただいて、話し合いを何度も重ねてきました。そのうえで、私の気持ちが変わらなかったので、最後は「頑張って」と背中を押してもらいました。

 

この2年間、事務所とじっくり話し合って向き合ってきたのですが、タイミング的に芸人の独立ラッシュが相次いだなかでの卒業となりました。結果的にその流れに乗ってしまったように見えてしまったかなと思いますし、世間のイメージとして、「きっと何かあったから辞めたんだろう」という思いを抱く方もいたかもしれないので、「そうじゃないのにな」と残念に思うことはあります。

 

純粋に自分の思いを実現するために辞めたので、卒業をInstagramで報告する際の動画もおもしろい感じにしました。私は事務所との信頼関係や自分の思いがあったうえで、「円満に卒業します」という言葉を使って辞めたのですが、そのあと他の方も同じような言葉を使っていたので、みんなどれだけ私のことが好きなんだろうと思いました(笑)。

 

キンタロー。さん
独立して新たな一歩を踏み出したキンタロー。さん

── 「自分の思いを実現するため」とのことでしたが、独立の理由について教えてください。

 

キンタロー。さん:まず、40歳の節目というのがありました。20代後半は一般企業に勤めていたのですが、そのときも30歳になる前に「今のままでいいんですか」と自分に問いかけたんです。そのとき、本当にしたいことに挑戦してない自分が嫌だと思って、芸人の世界に飛び込みました。ありがたいことにそのチャレンジは、成功体験として続けてこられたので、だからこそ40歳になる手前でもう一度、「今のままでいいんですか」と自分に問いかけました。

 

そこで出た答えは、「もっと成長して、変化を遂げたい」という思いでした。すごくありがたい環境に身を置かせてもらっていましたけど、挑戦したい気持ちが上回ったというのが退社の理由です。