20代前半から千葉と東京で2拠点生活をしている黒谷友香さん。千葉と東京の二拠点生活のきっかけで、人間関係の築き方まで変化があったそうです。(全3回中2回)
馬との出会いが大きく変えた
── 東京と千葉の二拠点生活をされていますが、何かきっかけがあったのでしょうか。
黒谷さん: 20代前半の頃に千葉の房総半島で乗馬体験をして、田舎と馬の魅力を感じました。同じような時期に友人が乗馬倶楽部を設立したんです。私も乗馬倶楽部の皆さんとDIYやガーデニングをするようになって、千葉と東京の二拠点生活ができたらいいなと徐々に思いました。仕事の拠点は東京にしつつ、千葉に自宅を思いきって購入しました。
── 千葉では、どんな暮らしをしているのでしょうか?
黒谷さん:乗馬や馬のお世話、DIY、仲間と集まってバーベキュー、花植えやハーブを育てたりしています。東京では外で動いて汗を流すことがそれほどないので、自分の体を使って汗をかくのがすごく心地いいんです。東京で仕事をして、2日休みが取れたら千葉の家に行きます。二拠点生活は移動が大変そうと言われることもありますが、東京から千葉まで車や電車で1時間半くらい。乗り物に乗るのが好きですし移動時間も含めて楽しいです。
── 千葉では馬も購入されたそうですね。
黒谷さん:信頼できる乗馬倶楽部のインストラクターさんに相談して、体格や相性のよさそうな馬を迎えました。馬一頭の値段は、競技用なら1頭1億円を超えるものもあるそうですが、馬は100万円を切るものもたくさんいます。
私の馬は、千葉の家の近くの厩舎でお世話になっています。馬に会いに行くと鼻を鳴らして喜んでくれるんです。ホースセラピーという言葉があるように、いつも馬に癒されていますね。馬専用の道具を使って体をマッサージもします。そうするとすごく気持ちよさそうな顔をするんですよ。夏の暑い時期にマッサージをすると汗だくになりますが、私にとってはいい運動になります。馬との信頼関係を築くことで、心が満たされ、仕事を頑張ろうという気持ちになれます。
千葉での人間関係の作り方
── 地元の人とは、どうやって関係をつくっていきましたか?
黒谷さん:知り合いの紹介でいろんな人を紹介してもらって、どんどんご縁がつながっていきました。千葉に来た当時は20代前半。まだまだわからないことが多かったので、いろいろと教えてくれる人も多く、自然と知り合いの輪が広がっていった感じです。町内会に入って、清掃活動に参加することもあります。
── 幅広い年代の方と交流されているそうですね。
黒谷さん:小さな子どもから、80代ぐらいの方までいます。20代の方にはインスタの投稿やストーリーのやり方を教えてもらいました。生まれたときから携帯があるようなデジタルネイティブ世代の子たちと話すと、新しい発見があって楽しいですよ。
年上の方々との交流も楽しいです。皆さんファッションがおしゃれで物腰も柔らか。すごく素敵な雰囲気を醸し出す方が多いんです。素敵な考え方だと思ったのは、たとえば家の周りの花壇にきれいな花が植えてあると、残念ながらなかには茎を折って持ち帰る人もいるんですが、私の周りの方々は、花を持ち帰るのではなく植えるほうになろうよと言って、花の手入れをしています。
── 二拠点生活を始めたことで、たくさんいい影響があったんですね。
黒谷さん:たくさんのことを学ばせていただいています。幅広い世代の方との交流が増えたことも、二拠点生活の魅力のひとつだと思います。
PROFILE 黒谷友香
1975年生まれ。大阪府出身。19才で映画「BOXER JOE」で俳優活動を開始。WOWOW×THK「ギフテッドSeason2」ほか、刑事ドラマに多数出演。CM・ドラマ・映画・雑誌等幅広いジャンルで活動。2022年6月21日より国土交通省ペニンシュラ(半島)応援大使を務めている。趣味は乗馬、ガーデニング、DIY。
取材・文/間野由利子