2020年7月に出産した小川彩佳さん。子どもの体調不良や寝つきの悪さに苦労する日もありますが、それ以上に嬉しかったこともあったと言います。(全5回中の2回)

産後は抜け毛も多くなり…

── 2020年7月にお子さんが誕生しました。初めての育児はいかがですか? 

 

小川さん:産後1、2か月の頃は、毎日が慌ただしくて記憶がほとんど残ってないくらいです。先輩ママさんから産後は抜け毛が多くなりやすいと聞いていましたが、私もそうでした。その後、髪が徐々に生えてきて、短い前髪がツンツンツンって(笑)。

 

── 子育てをサポートしてくれる人はいますか?

 

小川さん:実家の母に手伝ってもらうことが多いですね。仕事復帰したばかりの頃は、時間やタスクを分担し、家族でできること、家事サービスなどに依頼することを分け、誰がいつ何を担当するのか、戦略をあれこれ立てました。まるで「いくさじゃー!」という感じで怒涛の忙しさでした(笑)。

 

リニューアルしたスタジオにて

── なかなか寝てくれないこともありますよね。

 

小川さん:生まれてからしばらくは、バランスボールが育児の必須アイテムでしたね。子どもを抱っこしたままバランスボールの上に座って、軽く揺れていると落ち着くことがあるので、その姿勢のまま子どもが寝つくのを待つ日もありました。子どもが3歳になった今は、0歳の時と比べると子育てはかなり落ち着いてきたと思います。 

 

── 子どもが小さい時は体調を崩すこともあるかと思いますが、いかがですか?

 

小川さん:小さいうちはよく熱を出して大変だよ、と友人から聞いていましたが、本当に子どもは外でウイルスをびっくりするほどキャッチしてくるんですよね。風邪、RSウイルス、アデノウイルス、ヘルパンギーナ、手足口病、コロナ…。こんなに流行りに乗るんだというくらい、ひとしきりかかったと思います。

保育士さんに「そのお靴可愛いね」

本番前に打ち合わせ

── 最近、お子さんに言われて嬉しかったことはありますか?

 

小川さん:子どもが褒め言葉を口にするんです。「今日のお洋服可愛いね」「ママ、それじょうずだね」って。でも、子どもの中でイマイチだと思った ときは「今日は可愛くない」とハッキリ言われることもあります(笑)。私以外にも、私の父に向かって「おじいちゃま。今日の髪型かっこいいね」とか、保育士さんに「そのお靴かわいいね」と。表現の広がりや、子どもの意思が育っているのを感じ、なんだか嬉しいです。

 

── 小川さんはいかがですか?

 

小川さん:私自身も、「昨日よりこれができるようになったね」「ここを頑張れたね」と、子どもの目線で成長を実感できるような言葉を選んで褒めることを意識しています。そして子どもとの関わりの中で、些細な会話でもポジティブな言葉を意識的に発することの大切さと、あらためて感じています。

 

これは子育てに限らず、ネガティブな言葉のほうが顕在化しがちなSNS時代に大切にしたいことでもあるなと。たとえば、企業のサービスや商品などが終了する際には、「好きだったのに」「もっと続けてほしかった」という声を見かけますが、もし日ごろからポジティブな声かけがあったら、もっと続いていたかもしれないと思ったり…。

 

普段から積極的に褒め言葉を使っていると、お互いにプラスのエネルギーが蓄積されていくかもしれませんね。

 

PROFILE 小川彩佳さん

東京都出身。フリーアナウンサー。テレビ朝日に入社後、2019年に独立。現在、TBS系報道番組『news23』(9月25日よりリニューアル)のメインキャスターとして活躍。

 

取材・文/間野由利子