父親と末の妹を亡くした悲しみに暮れる暇もなく、終戦を迎えた鈴たち。鈴の兄・武は一家で洋品店を開くことを思い立ち、大繁盛させます。同窓だった八重も加わり、平和な日常を送る鈴でしたが、姉・里の結婚が、鈴に重大なインパクトを与えます…。
作者の芸子さんは、元美容部員。女性が多く活躍している職場でしたが、育休中に子どもを預ける保育園を見つけることができず、職場復帰を断念した経験があります。育児中心の生活のなか、「自分が本当にやりたいこと」を自問し動き出す過程を描いた漫画「社会復帰、どーすんの?!」は、SNS上で共感の嵐となりました。芸子さんが一歩踏み出すきっかけとなったのが、「ワーキングマザー」として生きた実の祖母・鈴の生き方。
芸子さんが描く鈴の物語は、私たちに「やりたいことを諦めない勇気」を届けてくれます。
「商売を成功させ嫉妬される母」を見てきた娘が選ぶ結婚の道
「いろいろあるのよ、愛し方って」鈴にそう言った里の表情はとても晴れやか。長い時間をかけて愛を育もうとする里の生き方に、鈴は「結婚」を強く意識するようになるのでした。
作/芸子