家族仲の良さが伝わるインスタグラムの投稿が話題のDJ KOOさん。投稿の仕方や内容は奥さんや娘さんにアドバイスをもらうことも多いそうです。(全4回中の4回)

授業参観には欠かさず出席

── みずからを「親バカ」と称し、娘さんの溺愛っぷりがしばしば話題に。インスタグラムでも、娘さんの赤ちゃん時代や子どものころの写真をアップされていらっしゃいます。

 

DJ KOOさん:親バカと言われるかもしれませんが、やっぱり「自分の娘が一番!」と常に思っていますね。小さいころから仕事が終わると、一目散に家に帰り、娘と会話をするのが僕にとって至福の時間でした。

 

── 保護者会や授業参観には欠かさず出席していらしたとか。お子さんとしては嬉しいだろうなと思う反面、思春期は「目立ちすぎるパパ」に恥ずかしさを覚える年ごろです。娘さんの反応はいかがでしたか?

 

DJ KOOさん:実は、僕もそこは気にしていました。普通、思春期の子どもなら、“毎回来られて恥ずかしいよ”と感じるものですよね。だから「もし嫌だったらいつでも言ってね」と伝えていました。でも娘は、「全然嫌じゃないよ!周りのみんなもパパがDJ KOOだとわかっているし、むしろ授業参観とDJ KOOはセットだと思っているから大丈夫。来ないと心配されるから逆に来たほうがいいよ」と言ってくれ、ホッとしました(笑)。

 

大阪芸術大学で客員教授として講義するKOOさん

家族でのイベントごとを重視

──「授業参観とDJ KOOはセット」とは、なんだか季節の風物詩のようですね(笑)。本音を伝えあえる親子関係が素敵です。

 

DJ KOOさん:そこは、うちの家族の風通しのよいところかなと思っています。妻とも、子どもが小さいころから、「その日にあった子育てのことやお互いの気持ちは必ず話そう」と決めてやってきたので、わが家のコミュニケーションは、かなり豊富だと思いますね。

 

うちは、とにかく「イベントごと」を重視する家族なんです。誕生日やクリスマスはもちろん、本を出版したり、大学の客員教授になったとき、TRFが30周年を迎えたとき。それこそ、娘の学校の試験が終わったときにも、サプライズケーキを用意して、家族でお祝いをしてきました。

 

娘が順天堂大学院修士課程2年生に進級したお祝いのケーキ

── 娘さんの学校の試験まで!?家庭内のイベントが満載で、にぎやかそうですね。

 

DJ KOOさん:すごく楽しいですよ。プレゼントもお互いによくします。プレゼントを選ぶのってその人のことをよく知らないといけないじゃないですか。家族のプレゼントを選ぶときに家族のことを考える時間が好きです。僕の持ち物は、娘からのプレゼントが多くて、そういうのも幸せです。

 

妻や娘が「こんな面白いものがあったよ」と選んでくれたものをインスタグラムにアップしたりもします。投稿の仕方や、写真の撮り方はほとんど娘に教わっていますね。

娘に好きな人を紹介されたら…

── 日ごろからコミュニケーションが取れているので、娘さんが家族イベントへの参加を嫌がることはなさそうですね。

 

DJ KOOさん:今のところ、イベントごとには、娘も必ず参加しているので安心ですが、この先、クリスマスや誕生日に「予定が入った」と言われたらどうしようと、今から心配です…。

 

── これまで娘さんに好きな人を紹介されたりしたことは?

 

DJ KOOさん:いや、ないです!

 

── そんな食い気味に(笑)。もしもの事態に備えて、今からイメージトレーニングされたほうがダメージは少ないのでは?

 

DJ KOOさん:う~ん、もしそんなことになったら、しばらくDJができなくなってしまうかもしれません。イケイケでアゲアゲな曲がかけられなくなって、バラードばっかりかけるDJになってしまうかも…。

 

── それはそれでちょっと見たい気もしますけど…。

 

DJ KOOさん:ただ、娘も「自分に恋人ができたらパパが大変なことになる」とうすうす気づいていて、もしかしたら僕を気づかって、好きな人がいても言えずにいるのかなとも思ったり。母親にだけは伝えていて、「パパには黙っていたほうがいいよ」と2人で話しているかもしれませんね。

 

派手かわいい!結婚記念日に妻と娘からもらったリュック

心のなかで応援し見守る子育て

── 現在、娘さんは大学院で医療を学んでいらっしゃいます。お子さんの夢を応援する姿がとても温かく印象的です。

 

DJ KOOさん:夢に向かって努力し続ける姿をずっと間近で見てきているので、わが娘ながら「すごいなあ」と感心します。覚えることがたくさんあるので、参考書もすごく分厚い。とにかく勉強ばかりしていますね。

 

僕にできることといえば、そばにいて見守ることくらい。ただ、だからといって、「もっと頑張れ」とか「無理しないでいいよ」とは、言わないようにしています。言われなくてもすでに十分頑張っているし、無理をしなくてはいけない場面だってある。娘を信じているからこそ、口を挟まず、心のなかで全力で応援し、勉強の区切りがついたタイミングを見計らって、「本当に頑張ってるよね」などと、さりげなく褒めるようにしています。

 

── 親としては、子どもを心配するあまり、世話を焼きすぎてしまったり、ハッパをかけてプレッシャーを与えてしまう場合も少なくありません。KOOさんの「信じて見守り、タイミングのいいときを見計らって頑張りを認める」という子どもに寄り添う姿勢、見習いたいです。

 

DJ KOOさん:応援することくらいしかできないですからね。国家試験に向き合っているときには、「これだけ大変なことをやり続けるのは、本当にすごいことだと思う。その経験だけでも十分、力になっているから。たとえ結果がどうでも、あなたにはいろんな可能性がある。だから、何があっても大丈夫だよ」と伝えました。

 

医療系の学校に進学はしましたが、だからといって、別に卒業後は医療の道に進んでほしいとは思っていません。型にはめるようなことはしたくないし、それは娘が決めること。本人が納得して、幸せだと感じられる道に進んでくれれば、それで十分です。

 

2022年順天堂大学院に進学した娘さんと

── ご自分の経験から、社会人になる娘さんに、なにかアドバイスをされることはありますか?

 

DJ KOOさん:「こうしたほうがいいよ」というアドバイスはしないです。ただ、仕事であった出来事は毎日のように話しますね。

 

例えば、「仕事場でこういう内容のお手紙をいただいて、すごく勇気をもらった」とか「仕事仲間に誕生日プレゼントを贈ったら、こんな素敵な言葉をもらって感動したよ」とか。仕事場でいただいた品物やお花などは、必ず家に持ち帰って家族に見せながら、そのときの思いを伝えます。

 

仕事と人との関わりあいや、そのなかで感じた「ぬくもり」を娘にも共有することで、何かを感じとってもらえれば嬉しいなあと思っています。

 

PROFILE DJ KOOさん

1961年生まれ、東京都出身。ダンス&ボーカルグループTRFのDJ、リーダー。ソロとしては、“触れ合う人々をエネルギッシュに!元気に!笑顔に!”をモットーに幅広い音楽をDJスタイルでプレイし、共感、賛同を得ている。バラエティー番組にも多数出演。幅広い層のファンを獲得している。

 

取材・文/西尾英子 写真提供/DJ KOO