ドラマ「ブラッシュアップライフ」で主人公の少女時代を演じ、話題になった永尾柚乃さん(6)。令和の天才子役の基礎となったのは、あの「ドリフ」だったそうです。

役の心をバーンって入れて演技します

── 2023年1月期に日本テレビ系列で放送されたドラマ「ブラッシュアップライフ」。自分の人生を何度もやり直すタイムリープコメディで、柚乃さんは主人公の子ども時代を演じました。33歳の記憶を持つ少女の役は難しくなかったですか?

 

柚乃さん:はい!6歳の心をバーンって抜いて、33歳の心をバーンって入れて、あとはしゃべり方とかを大人っぽくして頑張りました!

 

──「33歳の心をバーン」って、どうやるんですか?

 

柚乃さん:「ちょうだい」って思ったら、すぐ来る感じなんですよね。

 

── すごいですね!人生を5週目まで繰り返すお話でしたが、そのたびにお芝居は変えたのでしょうか?

 

柚乃さん:変えました。最初の1週目は普通で、2週目は「またやるぞ」って感じです。
3週目とか4週目は「はぁ、またか」って感じ。

 

5週目は「(飛行機事故に巻き込まれる)親友のみーぽんとかなっちを助けるためにやり直します!」っていう気持ちでした!

 

── すごく役のことを考えていたんですね…!セリフも難しいものが多かったのでは?

 

柚乃さん:難しいセリフは、ママに教えてもらったりしましたね。ママの表情とかもマネしていました。ママの心をバーンって自分に入れて、自分の心をバーンってママに入れた感じです。ママは子どもになって、柚乃ちゃんは大人になりました!

 

── 入れ替わったんですね(笑)。ドラマで気に入っているセリフはありましたか?

 

柚乃さん:(不倫しないよう)先生を説得するときの「先生、ちょっといい?私ね、先生のこと大好きだから、幸せになってほしいんだよね」っていう長いセリフがあったんですけれど、それが気に入っています。

 

── 長いセリフ、覚えるのは大変じゃないですか?

 

柚乃さん:寝たら覚えられるんですよね。こうやって…、スースー…(手を枕にして寝るお芝居をする柚乃さん)ってしたら、覚えられるんです!

 

この春から小学生になった柚乃さん

安藤サクラさんの演技に圧倒されて

── かわいい…!安藤サクラさんの子ども時代を演じられましたが、安藤さんとの思い出があれば教えてください。

 

柚乃さん:安藤さんから大アリクイのぬいぐるみをもらったので、宝物にしています!また会えたらいいなって思っています。

 

あと、(安藤さんのInstagramで)安藤さんが妖精になってくれて、柚乃ちゃんも一緒に妖精になれて、とっても嬉しかったです。柚乃ちゃん、妖精になりたかったので!

 

妖精ってキラキラしているし、かわいいし。だから、うれしかったです。

 

── 安藤さんはどんな方でしたか?

 

柚乃さん:柚乃ちゃんをみたら、いっつも笑ってくれて、一緒に遊んでくれました!

 

── 安藤さんの演技を真似したりしたんですか?

 

柚乃さん:はい。(安藤さんは)表情の演技とか、おしゃべりの演技がすごく自然で。(小声で)「これ、できるのかなぁ…?」って思いました。

撮影で楽しかったのはポケベルを送るシーン

── すごく上手でしたよ!撮影中で楽しかったことを教えてください。

 

柚乃さん:公衆電話を初めて押したことです!あと、ポケベルに送るシーンも「1と1を押すと“あ”」とかいうのがおもしろかったです。

 

昔はポケベルとかあっておもしろそうだなって思ったんですけど、でもやっぱ「めんどくさいかな」と思いました。

 

──(笑)!車の下に入るシーンもありましたよね。

 

柚乃さん:あれ、頭打ったんですよ!ガスのところに。みんな「大丈夫?」って心配してくれました。

 

── 脚本担当のバカリズムさんや他の共演者の方とお話しましたか?

 

柚乃さん:夏帆さんは、前に映画(『さかなのこ』)で共演したときに、いつも遊んでくれました。あっちむいてほい、とか!

 

バカリズムさんとは、「脚本、書いてます」って言ったら「何本書いてるの?」って聞かれたので「6本書いているよ」って。そしたら「そんなに書いてるの?」って言ってくれました。

 

── 脚本を6本も書いているんですね!そんな柚乃さんから見て、バカリズムさんの脚本はどうでしたか?

 

柚乃さん:すごいと思ったのは、人生1週目は普通な感じで、その後は飛行機事故の話が出てきて悲しくなったのに、またその後は楽しく終わって。そういうふうにちゃんとおもしろい脚本をかけるのはすごいなあって思いました。

 

脚本をかき溜めている柚乃さん私物のノート

加藤茶さんに会いたい

── 大人気作品になりましたが、お友達の反応はどうでしたか?

 

柚乃さん:みんなから「観てる」って言われました。あと、いろいろな人に「今、何周目?」って聞かれます。

 

── これからやってみたいこと、挑戦したことはありますか?

 

柚乃さん:やりたいお仕事は、メインの役。あと、MCをやりたいです。「さあ〜、はじまりました!!〇〇です~!」ってやってみたいです!

 

── 大物ですね…!憧れの人や共演してみたい人はいますか?

 

柚乃さん:いっぱいいるんですけど、満島ひかりさんと、フワちゃんと、シソンヌさんと、チョコレートプラネットさんと、加藤茶さんと高木ブーさんです。

 

── たくさんいるんですね。ひとりだと?

 

柚乃さん:うーん…、加藤茶さんです!ドリフターズが好きなんで会いたいんです!

 

── ドリフが好きなんですか?世代ではないですよね?

 

お母さん:最初はドリフターズの番組をテレビで観たのがきっかけだったんですけれど、その後、配信サービスでたくさん観て好きになりました。

 

── なぜ加藤茶さんに会いたいんですか?

 

柚乃さん:おもしろいからです!「加トちゃんケンちゃんごきげんテレビ」ってあるじゃないですか。だから「加トちゃん柚乃ちゃんごきげんテレビ」をやりたいです。

 

── ぜひ見てみたいです!加藤茶さんの好きなコントはありますか?


柚乃さん:牢屋に入るコントが好きです!あ、あと研ナオコさんも大好きです。「なまたまっご~、あっかまむしぃ~」(研ナオコさんのモノマネで)。

 

大好きな志村けんさんの像の前で「アイーン!」

──(笑)!今年の4月に小学1年生になったそうですね。今学校生活で楽しいこと、これから楽しみなことを教えてください。

 

柚乃さん:給食のおかわりが楽しいです。今日は3回くらいおかわりしました。シチューと、ご飯と、オレンジを、ぜーんぶ、3回おかわりしました!おなかがこんなにふくらんじゃいました!

 

あと、掃除が好きなので、お掃除当番が楽しみです!あと、給食当番も楽しみです!

 

PROFILE 永尾柚乃さん

2016年生まれ。バカリズム脚本のドラマ『ブラッシュアップライフ』で安藤サクラ演じる主人公・麻美の少女時代を演じ、自然な演技が話題に。

 

取材・文/市岡ひかり 写真提供/永尾柚乃