その見た目が水晶の様に鶏肉がキラキラと透き通った中華料理「水晶鶏」。料理家のぼくさんがTwitterに投稿した「水晶鶏」のレシピが話題になっています。
四川料理「よだれ鶏」たれに卵黄を絡めて…
「これは、もともと料理上手だった祖母のレシピで、3代作り続けているわが家の定番メニューのひとつ。四川地方の料理『よだれ鶏』のピリ辛のたれとコクのある卵黄が絶妙にマッチした絶品料理です。片栗粉をまとわせた鶏肉は水分が逃げにくいため、柔らかくジューシーに仕上がりますし、とろみがたれをしっかりとキャッチして味がなじみやすくなります。茹でると片栗粉が透明になり、キラキラと透き通った水晶のような見た目になることから『水晶鶏』と呼ばれているようですよ」
お店のような本格的な中華ですが、作り方は簡単!
鶏胸肉1枚の皮を取り除き、ひと口大に切ったらフォークで数か所刺し、塩少々、片栗粉大さじ2を順にまぶします。湯を沸かして鶏肉を入れ、5分加熱。鍋から取り出し氷水で冷やしたらざるにあげて水けをきります。
みじん切りにした長ねぎ1/3本と、醤油大さじ2、酢大さじ1、砂糖小さじ2、ラー油小さじ1、おろしにんにく・しょうが各小さじ1を混ぜてたれをつくります。先ほどの鶏肉を皿に盛りつけて卵黄をのせ、たれを上からまわしかけたら完成。きゅうりなどの夏野菜を添えて食べるのがおすすめなのだそう。
ぼくさんのフォロワーさんからは「見た目も水晶みたいに綺麗ってことか!」「すごく美味しそうですね!簡単そうですし、早速作ってみたいと思います!」などの声が寄せられ、自宅でも挑戦できそうな本格的な中華のメニューに関心が高まりました。
「おいしくなるコツは塩で下味をちゃんとつけることです。あと、鶏胸肉は少なくとも5分は加熱してください。片栗粉をまぶしているので、ちょっと多いかなというくらい加熱時間を設けてもパサつきません。もし長ねぎの辛みが苦手な場合は、みじん切りにした長ねぎを電子レンジで少し加熱すると辛みが抑えられます。卵黄を入れることでコクが出るのでぜひ試してみてください」
また、水晶鶏で使わずにとっておいた鶏肉の皮部分を使った揚げ物も、密かに家族の人気メニューでおすすめなのだとか。
「鶏皮はいつも1枚ずつ冷凍しています。5枚ほどあるとおかずのひと皿になるので、片栗粉を振ってカリカリに焼き、食べやすく切って、大根おろしとポン酢で食べています。家族で取り合いになるくらい瞬く間にお皿から消えるメニューです」
捨てるどころか美味しく無駄なく消費できるのもうれしいポイントですね。
よだれ鶏の「たれ」が万能すぎる!
「このたれは本当に万能で、どんな食材とあわせても美味しいんです。これからの季節、冷やしたアボカドにかけて食べたり、冷しゃぶのたれにしてもおすすめ。夏野菜とも相性がよく、素揚げしたなすやピーマン、トマト・きゅうり・お豆腐などに直接かけるだけで一品になります。疲れた日のおかずにも役立てていただけたら嬉しいです」
この投稿で初めて「水晶鶏」を知った人も多いよう。本格的な中華料理風なのに、家にある調味料で手軽に作れるうえ、一度食べるとやみつきになる味。この夏は何度も食卓に登場すること必至ですね!
PROFILE ぼくさん
「簡単でンンンまい〜」をモットーに、フライパンと電子レンジを駆使し、ややこしいスパイスなども極力使わないレシピをSNSやYouTubeチャンネルで発信中。著書「多幸感で満たされる~! ぼく流 禁断のスイーツ」など12冊が好評発売中。
取材・文/加藤文惠 画像提供/ぼく