娘想いの母親をもつ心優しい主人公。一見その親子関係は穏やかなようにも見えますが、互いが相手を思いやっているからこそ向き合えないこともしばしば。「毒親」「自立」「恋愛」をテーマとした、福々ちえさんの贈る『息苦しいほど優しいママと逃げたい娘のお話』。
みなさんにとって、わが子の成長は嬉しいものですか?それとも自分の手から離れ行く切なさのほうがおおきいものですか?もし後者だったとき、子どもの自立をどう受け止めていくか、母親目線から考えてみてください。
【第54話】「人間の死亡率は100%だからこそ」女性の言葉が頭に残る
「私たちの年齢で迷っていたら、気づいたら墓の中ですよ」
見知らぬ女性に思いもかけず自分の人生の後押しをされた。
長生きして人生楽しまなきゃ損だと話し、せわしなく去って行った。
私もこんな生き方ができるのだろうか…去った彼女のことを考えながらふとそう思ったのだった。
作/福々ちえ